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【インタビュー】『僕だけがいない街』藤原竜也&有村架純が語る、人気原作を実写化する時の覚悟と想い

三部けい原作の大人気ミステリーを、平川雄一朗監督が実写映画化した『僕だけがいない街』が完成、全国公開された。「このマンガがすごい!」へ3年連続ランクイン、「マンガ大賞」に…

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『僕だけがいない街』有村架純、藤原竜也/photo:Takashi Tokita
『僕だけがいない街』有村架純、藤原竜也/photo:Takashi Tokita 全 11 枚
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三部けい原作の大人気ミステリーを、平川雄一朗監督が実写映画化した『僕だけがいない街』が完成、全国公開された。「このマンガがすごい!」へ3年連続ランクイン、「マンガ大賞」に3年連続ノミネートされ、そのファンも多い原作で、映像化をめぐっては権利争奪戦となったという最注目の一作だ。その本作で主人公とヒロインを演じる俳優が、意外にも(?)初共演となった藤原竜也と有村架純。ともに原作がある作品をヒットに導く人気・実力を兼ね備えた演技派が共演を経た感想、そして作品に込めた想いについて語った。

己に降りかかる“事件”を止めないと、何度でも同じ時間を繰り返してしまう“リバイバル”という特殊な現象に巻き込まれる主人公・藤沼悟(藤原)が、18年前に起こった小学生連続誘拐殺人事件の真犯人を突き止めるため、奔走するミステリー。過去の事件がトラウマで心を閉ざしている悟に希望をもたらすヒロイン・片桐愛梨役を有村さんが演じる。

大人気の原作、そしてキャラクターだけに、そのアプローチには細心の注意を払ったと藤原さんは述懐する。「マンガの場合は設定が飛躍していても成立するけれども、実写では成立しないことがあって、上手く着地しないと腑に落ちないことがあります。そこを埋めていく作業は中々大変ですね。今回僕の場合はリバイバルという現象に巻き込まれてしまうのですが、現場で撮影しながら、試行錯誤しました。役柄としては普通にしていればいいという解釈で、愛梨が手を差し伸べてくれるので、有村さんに引っ張ってもらって、得した感じでやっていましたね」。

愛梨役の有村さんは、原作の設定では女子高生だった。役柄の本質を理解して演じる必要があったと、本人は言う。「キャラクターの根本は原作も映画も同じなので、一番大切なことは“悟さんにどれだけ好奇心を持てるか?”だと思いました。藤原さん演じる悟に、どれだけ興味を持てるかということを大切に演じていました。それと愛梨は人の心にすっと入り込める人だけれど、そうしようと思って演じると、ただただうっとうしい人になりそうだったので、その加減が難しかったです。微妙なさじ加減の違いで、全然イメージが変わってしまいそうだったので、その点は平川監督と常に話し合いをしながら進めました」。

その点、「僕は、そこは深く考えすぎないようにしていて、瞬間的にぶった切って前に進むようにしています」と言う藤原さん。「特に原作モノなので瞬間的にどこかで遮断していかないと、先に進めない部分があります。周りの意見を全て受け入れようとすると、どうしても成立できなくなりますからね。人気原作ですから、ファンの方が沢山いらっしゃることを頭ではわかっていますが、全てをそのままやっていくことは僕は違うと思う。自分なりの解釈で演じることも重要だと思いながら撮影していますね」。

そのふたり、意外にも(?)、初共演だ。有村さんは、「オン、オフの切り替えが、すばらしくて」と藤原さんの印象を明かす。「皆がその背中についていって、自然と引っ張ってくれる方です。場を和ましてくれて、一緒にいて楽しい方。ジェントルマンなんですよ(笑)」。

一方、藤原さんは、有村さんのことを「耐える人」と評する。「有村さんには過酷なシーンがあるんです。雨に濡れたり、火事の中で煙を吸ったり、何度も階段上り下りして、すごいストレスが溜まっていたと思いますよ(笑)。でも、そこは女優さんなので愚痴ひとつ言わない。そういうことを一切表に出さす、ただただ耐える人。昨日も5時までドラマの撮影ですって!」と労をねぎらう。

その努力が奏功して、試写会でも評判は上々。原作とはまた異なる、映画としての味わいを持った作品に仕上がった。藤原さんは言う。「監督が上手くまとめてくれて、原作にあるような小学校時代の温かみ、懐かしい感覚があります。自己投影じゃないけれど、そういう想いで完成した作品を受け止めました」。有村さんも、「何とも言えない気持ちになった」と完成作を自信を持って送り出す。「わたしたちは現代のパートだったので、小学生時代のシーンがどうなっているか楽しみでした。ふわっと包み込んでくれるような感覚にさせてくれたし、鈴木梨央さん、中川翼さんのすばらしいお芝居も印象的でした。きれいで、美しいものがたくさんある映画だなあって思ったので、多くの人に届いてほしい作品です」。

《シネマカフェ編集部》

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