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坂本龍一、渡辺謙主演『怒り』に参戦!宮崎あおい&妻夫木聡ら“愛”に苦しむ予告編も

レオナルド・ディカプリオにアカデミー賞をもたらしたアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇りし者』の音楽を担当したことも記憶に新しい、世界的音楽家・坂本龍一。このほど、坂本氏が芥川賞作家・吉田修一と鬼才・李相日監督

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坂本龍一&李相日監督/『怒り』(C)2016「怒り」製作委員会
坂本龍一&李相日監督/『怒り』(C)2016「怒り」製作委員会 全 5 枚
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レオナルド・ディカプリオにアカデミー賞をもたらしたアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽を担当したことも記憶に新しい、世界的音楽家・坂本龍一。このほど、坂本氏が芥川賞作家・吉田修一と鬼才・李相日監督、そして渡辺謙をはじめとする超豪華キャストが競演を果たす映画『怒り』の音楽を担当、その旋律が第2弾予告編映像の中で解禁となった。

各映画賞を総なめにした『悪人』から6年。吉田修一と李監督が新たに挑むのは、SNSやモバイル機器の発達により、家族や友人、ときに愛する人でさえ、簡単に疑ってしまう不信の時代に、人を“信じる”という根源的な問いかけを一つの殺人事件をきっかけに投げかける群像ミステリー。

主演を務めるのは、ハリウッドでの活躍はもちろん、昨年は「王様と私」でブロードウェイ・ミュージカルにも初挑戦した、渡辺さん。さらに森山未來、松山ケンイチ、綾野剛が殺人事件の“犯人かもしれない”謎の男に、また、彼らを“信じよう”とする者たちには広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡と、人気・実力ともにトップクラスの7名が集結。迫真の演技で重厚な人間ドラマを紡ぎ出す。

そんな本作に、日本が世界に誇る音楽家・坂本氏も引き寄せられた。『戦場のメリークリスマス』(’83)で英国アカデミー賞、『ラストエンペラー』(’87)ではアカデミー賞作曲賞、グラミー賞などを受賞、療養から復帰後も山田洋次監督の『母と暮せば』に『レヴェナント』と大作を手がけた坂本氏。今回は、李監督の熱烈なオファーにより実現したもので、本作の川村元気プロデューサーは「たぎるような怒りと、すべてを諦め冷めてしまった怒り、人を信じる気持ちと、信じられないと思う気持ち。揺れる登場人物たちの感情を、冷静な世界からエモーショナルに音楽を描けるのは、世界においても坂本龍一しかいなかった」とその理由を明かしている。

坂本氏は、原作と李監督による脚本をすぐさま読んで快諾。李監督と度重なるディスカッションを重ね、音楽制作が行われた。昨年8月には、坂本氏は『怒り』撮影現場を見学し、撮影された映像を観ながら、より期待が高まっていったという。李監督と坂本氏は何度も意見交換を行ったそうで、「常に妥協を許さない李監督の姿勢に、何度も何度も直しを要求されたけれど、音は直す度に確実に良くなっていった」と、坂本氏はふり返って言う。

音楽収録は、今年3月6日(現地時間)、米ワシントン州ケンモア市にあるバスティア大学内にあるチャペルにて行われた。メジャーな録音スタジオ(ロスではソニー・ピクチャーズ、20世紀FOX、パラマウント・ピクチャーズ。ロンドンではアビーロードなど)の録音ステージと同じ質を提供することで知られているこのチャペルでは、数多くの作品の音楽収録が行われており、『レヴェナント』をはじめ、『キャロル』『しあわせの隠れ場所』『ワルキューレ』『ブロークバック・マウンテン』などの収録が行われている。


坂本氏と収録に臨んだのは、シアトルを中心に活動するノースウェスト交響楽団。坂本氏とは『レヴェナント』でもタッグを組んでいる。オーケストラの楽員は、「坂本さんは特別な方です。存在感が圧倒的で、部屋に入ってきたことを見て確認しなくても(存在感を)感じるそんな方です。彼の音楽を言葉で表現することなど到底無理ですね。ただ曲に引き入れ包み込み、巧みに設計された音によって、聴いた人間に考える力をもたらし、音楽の世界での旅に連れ出してくれるということは言えます。それは最初の音譜から最後の音譜まで。彼の音楽によって映像作品がより魅力的になるのはそういうことで、まさに魔法にかけられた感じ」と、坂本氏の音楽を表現する。

李監督も、「音ひとつひとつの響き、厚み、深みが想像以上に音が感情表現している。聴かせていただいた音楽の力で何ステップにも映画が上がっていく瞬間をじかに見せていただいた。責任がさらに増している感じがあります。嬉しい責任ですけどね」と語る。

さらに、坂本氏が作り上げた主題曲を奏でるのは、2本のチェロによる圧倒的パフォーマンスで世界を魅了する、クロアチア出身チェロ・デュオ「2CELLOS」今年7月に開催されるFUJIROCK FESTIVAL’16への出演も決定しており、彼らの繰り出す音色にも期待が高まる。

<以下、各人コメント>
■坂本龍一
李相日さんと初めて仕事をした。事前の噂では大変に難しい人だという。実際に仕事をしてみると、なるほどしつこく、粘り強くこちらに様々な要求をしてくる。しかし、それは「もっとよい方法があるのではないか」「もっとよくなるのではないか」という李さんの作品へのこだわりからくるものであり、モノを作る人間ならば当然の欲求であって、逆にそれがないのがおかしいと言わざるを得ない。『怒り』は日本映画としては珍しくエンターテインメントに流されず、骨太でパワフルな映画になったと思います。

■李相日監督
「怒り」…これは誰の目にも見えるわけではない。けど、間違いなく誰の側にもあるもの。そんな雲をも掴み取ってしまうような鋭い感性が坂本さんには存在する。映像から受けた刺激と、僕のゴタクに忍耐強く耳を傾け、ミリ単位に及ぶ緻密で壮大なサウンドが生み出される。登場人物たちは多様な顔を見せ始め、シーンは様々な解釈を生じさせていく。もっと深く、もっと濃密に…。思えば、“坂本龍一”という名の大きさに呑まれぬよう自分を叱咤していた。気付けば、呑まれたのは、『怒り』に臨む坂本さんの姿勢。剥き出しの、その情熱に。

■「2CELLOS」
このような日本映画の大作に、そして日本を代表する偉大な作曲家、坂本龍一氏とご一緒できて大変光栄です。僕たちは2人とも映画やアニメなど、日本の文化が大好きなので、このプロジェクトに参加できてとてもワクワクしています。

『怒り』は9月17日(土)より全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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