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【シネマカフェ的海外ドラマvol.358】「エージェント・オブ・シールド」コールソン、物語の鍵は“人間っぽさ”

映画『アベンジャーズ』のスピンオフとして誕生した「エージェント・オブ・シールド」。日本にも大勢のファンを持つ本作から、国際平和維持組織シールド(S.H.I.E.L.D.)の…

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クラーク・グレッグ「エージェント・オブ・シールド」
クラーク・グレッグ「エージェント・オブ・シールド」 全 7 枚
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映画『アベンジャーズ』のスピンオフとして誕生した「エージェント・オブ・シールド」。日本にも大勢のファンを持つ本作から、国際平和維持組織シールド(S.H.I.E.L.D.)のエージェント、フィル・コールソンを演じるクラーク・グレッグが来日! 昨年末に行ったインタビューの模様を、2017年最初のコラムとしてお届けします。

現在、アメリカでシーズン4が放送中の「エージェント・オブ・シールド」は、『アベンジャーズ』の中で死んだと思われていたコールソンが主人公の物語。コールソン率いる特命チームが、世界を脅かす危機に立ち向かうため奔走します。

シーズンが進むにつれ、コールソンとチームメンバーを取り巻く状況はより深刻に。「コールソンは完璧なリーダーではないし、失敗もする不完全な人間」とクラーク自らも語るように、決して順調とは言えない彼とチームの苦闘にこそ、このドラマの面白さが詰まっています。その苦闘は、人間らしい痛みを伴うもの。「“特殊能力を持っていなくても、人間味が特別な力になる”というテーマが、ドラマの人気を支えているのだと思う」とクラークも分析します。

そんな人間味溢れるストーリーを練り上げているのは、12名から成るという精鋭脚本家チーム。「12人の脚本家たちが1つの頭脳を全員で共有しているようなもの。内容よりも、物語を練る過程そのものがSFっぽいよね」と笑うクラークですが、実は彼自身も脚本家であり、映画監督でもある身。脚本を手掛けた『ホワット・ライズ・ビニース』はロバート・ゼメキス監督によって映画となり、チャック・パラニュークの「チョーク!」を映画化した初監督作(脚本も兼任)は『セックス・クラブ』の邦題で日本上陸を果たしています。そのため、「エージェント・オブ・シールド」に監督や脚本家として参加することにも「魅力的なことだし、楽しいだろうね」と興味を示すものの、「12人が一体となって脚本を書き上げている姿を思うと、軽はずみに“参加したい!”なんて言えない」とのこと。そこで、もし自分が脚本家だったら…とこっそり空想してもらいました。

「そういった話は共演者たちともよくするのだけど、そうだな…。ごく平凡なことをチームメンバー全員でやりたいね。みんなで夕食に出掛けるとか、つまらなくてシンプルなこと。でも、きっと僕らメンバーは、そんなシンプルなことすら実現できないんだ。何らかの事態が起きて、物事が複雑になっていくはず。それも人間っぽいよね」。

やはりクラークが語る物語の鍵となるのは、「人間っぽさ」のよう。「もともとは俳優として劇団に所属していたけど、小さな劇団では演技以外のことも自分たちでしないといけない。その流れで、演出をしたり、脚本を書いたりするようになったんだ。そのときに思ったのは、監督も脚本も演技も、すべて作品の一部であるということ。ストーリーを伝えるという作業に変わりはないんだ」という彼が監督する映画にも、執筆する脚本にも、演じる役にも人間らしさが溢れています。「最初はトニー・スタークをいらつかせるスーツの男だった」コールソンが、いまやTVシリーズを牽引する存在になったのも「人間っぽさ」があるからではないでしょうか。

生身の人間だからこそ、体にも心にも傷を負う。そんなコールソンを演じている上で、実は“役得”に思っていることが1つあるのだとか。
「僕にはティーンエイジャーの娘がいて、家にいるときは娘と一緒にオンエアを観る。娘はコールソンが危険な状況に陥ると、ピタッと僕にくっついてきてくれるんだ。年頃の娘と父親にしては、珍しい光景だろう? こんなにも嬉しいことはないよ(笑)」。

「エージェント・オブ・シールド シーズン3」 2月3日(金)よりブルーレイ/DVDリリース、一挙デジタル配信開始。
「マーベル エージェント・オブ・シールド 3」全国無料のBSテレビ局 Dlife(ディーライフ)にて1月21(土)21:00スタート。

《渡邉ひかる》

映画&海外ドラマライター 渡邉ひかる

ビデオ業界誌編集を経て、フリーランスの映画&海外ドラマライターに。映画誌、ファッション誌、テレビ誌などで執筆中。毎日が映画&海外ドラマ漬け。人見知りなのにインタビュー好き。

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