【特別映像】モアナの物語はこうして生まれた…「海の存在を忘れてはならない」

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『モアナと伝説の海』 (C)2017 Disney. All Rights Reserved.
『モアナと伝説の海』 (C)2017 Disney. All Rights Reserved. 全 7 枚 拡大写真
2014年の『アナと雪の女王』、2016年の『ズートピア』に次ぐディズニー・アニメーション最新作『モアナと伝説の海』。本作で描かれるディズニーの新ヒロイン、モアナの物語は、いかにして作られたのか。ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ両監督、字幕版モアナの声を担当したアウリィ・カルバーリョ、マウイの声を担当したドウェイン・ジョンソン、音楽を担当したリン=マニュエル・ミランダらが製作秘話を語る特別映像がシネマカフェに到着した。

『リトル・マーメイド』を手がけたコンビ、ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ監督が贈る本作。もともとは、オセアニアの人々や文化について口伝えで語り継がれてきた歴史からインスピレーションを受けており、マウイ役のドウェイン・ジョンソンは「南太平洋の島々を豊かに描いている」、モアナ役のアウリィ・カルバーリョも「ポリネシアの文化に深く根づいた映画」と説明する。

ポリネシアとは、ハワイ諸島、ニュージーランド、イースター島を結ぶオセアニアの地域のこと。世界最高の航海術を誇るというポリネシアの冒険者たちは、何千年もの間、広大な太平洋を渡り、いくつもの島々を発見してきた。しかし、いまから約3,000年前、およそ1,000年間にわたり航海が行われなかった期間があったという。なぜ、1,000年間も航海が停止されたのか、その後、なぜ航海が再開されたのか。その理由を掘り下げて作られたのが本作なのだ。

ディズニー・アニメーションは大概、1本の作品が最低でも4~5年かけて作られている。それは本作も例外ではなく、製作陣はポリネシア文化について“徹底的なリサーチ”に時間をかけた。南太平洋諸島に伝わるポリネシア文化を描くにあたり、ロン監督は「実際に訪れることが重要だと思った」そうで、タヒチやモーレア、サモア、フィジーなど各島々を訪れている。

ジョン&ロン監督らはまず、現地で地元の長老や村長と多くの時間を過ごし、建築学や文化人類学、歴史、音楽、舞踏、彫刻など、さまざまな専門家に会い、話を聞いたという。ジョン監督は「フィジーでは考古学者の案内で航海に使う船を見せてもらいました。さらに地元の航海士に実際の船に乗せてもらいました」と体験談を語る。とくに航海士のジウジウア・“エンジェル”・ベラからは、“人と海との関係性”について多大なインスピレーションを受けたそうだ。エンジェルは、「我々の尊重する自然は海から始まっている。海が大地に命を与える。海の存在を忘れてはならない」と、海そのものが生きている大切な存在だと教えてくれた。

だからこそ、“海には優しく話しかけなければならない”というエンジェルの教えは、監督ら製作陣の海に対する考え方を変えることになり、ロン監督は「海の重要性を知り、1つの役柄として海を描くことにしました」と明かす。そうして出来上がったのが、本作で描かれるキャラクターとしての海。小さいころから海に惹かれ、海と特別な絆で結ばれているモアナと海の関わりから、こうした人と自然の関係性は見事に表現された。

また、本作の最も重要な要素の1つである“音楽”にも、太平洋諸島の伝統文化がしっかりと取り入れられている。ブロードウェイ・ミュージカル「ハミルトン」でトニー賞11部門受賞という偉業を成し遂げたリン=マニュエル・ミランダが、本作の音楽作りに大いに貢献した。監督やリンたちは、ともにニュージーランドのオークランドで開催される南太平洋諸国のお祭り「パシフィカフェスティバル」に参加。南太平洋の国々が独自の伝統的な料理や歌、ダンスなどを披露するお祭りで、彼らはさまざまなインスピレーションを受けたという。

リンは「オペタイア(・フォアイ)やマーク・マンシーナと島々の文化に沿った音楽を作った。地域音楽の多様性が優れた楽曲を生んだと思う」と、ポリネシア文化を取り入れた音楽作りに自信を見せるが、実際に日本でも主題歌「どこまでも ~How Far I’ll Go~」は多くの観客の心をつかみブームを巻き起こしている。

このようにしっかりとリサーチを重ね、ポリネシア文化の歴史や伝統を尊重しながら劇中に取り入れて制作された本作。自身もサモアの血を引くドウェインは「我々の文化を世界に紹介できる特別な作品だよ」と本作への思いを明かしており、こうした背景からも、モアナの物語にいっそう心を寄せることができそうだ。


『モアナと伝説の海』は全国にて公開中。

《text:cinemacafe.net》

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