【シネマモード】ファッションはアートである――“メットガラ”の立役者に訊くキュレーターの使命

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『メットガラ ドレスをまとった美術館』 (C)2016 MB Productions, LLC
『メットガラ ドレスをまとった美術館』 (C)2016 MB Productions, LLC 全 29 枚 拡大写真
ファッション界の最大の祭典として、世界が注目する“メットガラ”。NYメトロポリタン美術館(MET)で、毎年5月の最初の月曜日に行われるこのイベントは、美術館の運営資金調達のため行われ、その高額にして限られた数しか用意されないインビテーションは本物のセレブの証ともされています。

2015年は、同美術館の服飾部門の企画展「鏡の中の中国(China: Through The looking Glass)」のオープニングイベントとして開幕しました。その企画の裏側を8か月にわたって追った初のドキュメンタリーが『メットガラ ドレスをまとった美術館』。US版「VOGUE」の編集長で、メットの理事でもあるアナ・ウィンターとともに、伝説の一夜を実現させた立役者で、企画展のキュレーターであるアンドリュー・ボルトンさんにお話を伺う機会がありました! アートファンもファッショニスタも、大満足すること間違いなしです。

『メットガラ ドレスをまとった美術館』 (C)2016 MB Productions, LLC
――メトロポリタン美術館で服を展示することには、“ファッションは芸術のひとつか”という議論に、ひとつの方向性を示しているように感じます。アンドリューさんが、“ファッションはアートである”と確信できるきっかけとなった出来事(エピソード)があれば教えてください。

それは特に無かったんです。僕は大学で文化人類学の文化理論を学んでいました。芸術であろうとファッションであろうと、そのプロセスに関わっていきたいという気持ちがあったので、それらの文化的な再解釈をどうやっていくかということに興味があったんです。

僕にとっては、アートを生み出すことに対してヒエラルキーにこだわることはありません。絵画であろうと、彫刻であろうと、どちらが重要であるかということは自分にとって意味はないのです。私にとって重要なのは、ファッションはいま現在作られているという点ですね。その制作プロセスにとても興味を感じたわけです。そしてエッジを持っているし、民主主義的な性質も持っている。アーティスティックな制作物として定義づけるというのは、価格ではないと思いますし、どちらが優れているかということではないと思っています。

――では、ファッションの魅力とは?

ファッションというのは、トレンドによってどんどん変化していくことに魅了されますね。ファッションの持つパワーがトレンドによって左右される、それが魅力的なのです。

『メットガラ ドレスをまとった美術館』 (C)2016 MB Productions, LLC
――美術館とキュレーターへの憧れが、現在の仕事を目指すきっかけになったと思いますが、キュレーターとしてのアンドリューさんの使命とは何だと思いますか?

いい質問ですね! 我々の使命としては、展覧会をコンセプチュアルに挑戦的な形で作り出していくこと。人にそれを伝えながら、教育をしていくことだと思います。人々をインスパイアするということ、自分の趣向を持つこと、彼らにそうするように勧めていくこと。自分の解釈を行って、客観的なことだけではなく主観的に物事を判断して見ていくことを誘うということでしょうか。そのためのキュレーションして行っていくのが、私の使命だと思います。

《text:June Makiguchi》

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