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【特集】アンナ・サワイ、二階堂ふみらが体現「SHOGUN 将軍」で宿命と戦う女性たちの生きざま

戦国スペクタクル・ドラマシリーズ「SHOGUN将軍」では、戸田鞠子役のアンナ・サワイ、落葉の方役の二階堂ふみら女性キャラクターたちが戦局の鍵を握る。

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「SHOGUN 将軍」© Courtesy of FX Networks
「SHOGUN 将軍」© Courtesy of FX Networks 全 29 枚
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真田広之が主演、初めてプロデューサーとしても参加した戦国スペクタクル・ドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」が、2月27日(火)よりディズニープラス「スター」にて独占配信中(全10話)。戦国の日本を舞台に、徳川家康や石田三成ら歴史上の人物にインスパイアされた物語と壮大なスケールの映像世界は早くも国内外で話題を呼んでいる。

後半となる第5話以降は、真田さん演じる窮地に立たされた武将・虎永とその家臣となった英国人航海士・按針(コズモ・ジャーヴィス)を通訳として繫ぐ戸田鞠子役アンナ・サワイ、虎永の権力に終止符を打つためなら手段を選ばない落葉の方役の二階堂ふみら女性キャラクターたちが戦局の鍵を握る。

本作では「女性像に深み、中身があるストーリーを与えてくださった」とアンナさんがジャパンプレミアで語ったように、戦国の時代を生き抜き<宿命>と戦う女性たちの物語も見逃せないものとなっている。


虎永・按針・鞠子・家臣たち…
さまざま思惑が交錯する「SHOGUN将軍」


本作は、1980年にアメリカで実写ドラマ化され、驚異的な視聴率を記録したジェイムズ・クラベルのベストセラー小説「SHOGUN」を、壮大なスケールで新たに映像化。

時は1600年、戦国最強の武将・吉井虎永(真田広之)は、覇権を狙う石堂和成(平岳大)ら五大老と敵対。敵の包囲網が迫っていたある日、英国人航海士ジョン・ブラックソーン/後の按針(コズモ・ジャーヴィス)が虎永の領地に漂着する。虎永は、語学に堪能でキリスト教を信仰する戸田鞠子(アンナ・サワイ)に按針の通訳を命じるが、次第に按針と鞠子の間には固い絆が生まれ始める。

一方で按針を利用して窮地を脱する虎永だが、按針から世界を見聞きし、幾度も命を救われたことで彼を侍の地位に取り立てる。そんな中、虎永の家臣・樫木藪重(浅野忠信)は石堂と密約を交わし、虎永に五大老の脅威が迫る。しかし、太平の世を目指す虎永の“謀り事”は、按針の漂着のときからすでに始まっていたーー。


プロデューサーを務めた主演の真田さんをはじめ、精鋭のスタッフたちは“日本人として日本の文化を正しく世界へ紹介したい”という並々ならぬ思いで制作に挑み、脚本執筆から衣装デザイン、美術の構想など徹底した時代考証を行い、所作やセリフの一言一句まで妥協を許さず“本物の日本”を追及した。

その没入感と臨場感溢れる見ごたえある映像や、キャストたちの熱演は早くも注目を集めている。


“謀反人の娘”の宿命を背負うキリシタン鞠子と
虎永と運命を共にする“異端者”按針の間に生まれた親密さ


真田さんたちが粉骨砕身で目指した本作のテーマの1つに、“東西の出会い”がある。それを最も象徴するキャラクターが、アンナ・サワイが演じる戸田鞠子だ。細川ガラシャにインスパイアされた戸田鞠子は熱心なキリシタンの女性であり、主君に逆らった“謀反人の娘”という2つの顔を持っている。

虎永が最も信頼を置く家臣にして親友の戸田広松(西岡德馬)の息子・文太郎/広勝(阿部進之介)のもとに嫁いで16年。“謀反人”となった父が一族もろとも処刑されてから14年と3か月、と指折り数えている。

夫の文太郎によれば、鞠子は“おとなしく家におさまっていられない妻”だ。これまでの歴史ドラマでも描かれてきたように、在りし日の父が決めたその結婚には少しの安らぎもない。文太郎が現れると一瞬で表情に緊張が走る鞠子。按針もその様子を見逃さない。

鞠子は虎永を「我が殿」と呼び忠誠を尽くし、命を受けた通詞(通訳)として按針と常に行動を共にする。按針の言葉を侍社会の価値観にそぐうように訳しつつ、按針にはふとした態度の誤りが即、命取りになるため、細心の注意を払いながら虎永の言葉を伝える。按針がすぐさま虎永や家臣に斬られるようなことがなかったのも、聡明な鞠子の献身的な言葉選びがあったゆえだろう。

また、当時の日本の貿易を牛耳るポルトガルのカトリック宗派からすれば、英国人のブラックソーン/按針は邪魔者であり異端者。虎永を牽制したいキリシタンの大老たちにも命を狙われる。

そして“謀反人の娘”であり唯一の生き残りという宿命を背負い、キリシタン女性である鞠子もこの時代の異端者だ。緊迫の状況が続く中で、鞠子と按針が2人だけの言葉を重ねていくうちに、鞠子にとって按針が唯一心を許せる存在となっていったのも不思議はない。

按針の身を案じた鞠子が処世のために伝えたのが、「八重垣」という心の持ち方。心の中に本当の自分が逃げ込める頑丈な壁を築く。安全ではあるが孤独な八重垣の向こうでは、目の前のつらすぎる現実に苦しまずに済む。航海士である按針が、水平線の彼方に心惹かれてしまうことともどこか似ている。

按針と彼の故郷のロンドンの話をした夜は、鞠子の「八重垣」が取り払われた数少ない瞬間でもあった。たわいのない会話ではあるが、戦国の異端同士である2人は「八重垣」から解放された心が自由になるひとときを共有する。

その鞠子の秘めたる恋慕と、虎永に誓った“己の務め”はやがて戦乱の世の舵取りとなっていく。チャレンジングな役柄となったアンナさんは定評のある高い身体能力とともに、戦国の女性の強さを繊細に体現。「鞠子の分岐点となる重要なシーン」では、相当な気合いが入っていたことも明かしている。


家族を失った未亡人と
男たちを翻弄する遊女の強かさ


虎永は家臣となった按針の“奥方”として、戸田広松の孫で未亡人の穂志もえか)を選んだ。夫の宇佐美忠義が虎永や石堂ら五大老が顔を合わせた大坂城で場を乱した責任を負われて切腹を命じられ、さらに生まれたばかりの男子も殺された藤は、セカンドチャンスを託された。

按針と藤、そして通訳として片時も按針のそばを離れぬ鞠子は伊豆・網代で、ひとつ屋根の下で暮らし始める。居場所を得ながらも、ひとりだけ生き残ることを課せられた藤に「亡き者の闘いを継ぐ」務めがあると励まし、その胸中を誰よりも理解するのは鞠子だ。

按針を挟んで両隣に座する藤と鞠子は、虎永の切り札を守るボディガードのよう。藤は“旗本面した蛮人”と揶揄される按針との生活に当初は戸惑いながらも、てきぱきと屋敷内を仕切り、樫木央海(金井浩人)が屋敷で無礼なまねをすれば凛として立ち向かう。按針の心根の温かさ、優しさに触れる数少ない人物のひとりでもある。

そんな藤を演じるのは、気鋭女性監督・枝優花の『少女邂逅』で初主演を務め、日本映画界の旗手・今泉力哉監督の『愛がなんだ』『街の上で』『窓辺にて』ほか、ドラマ「こっち向いてよ向井くん」などに出演してきた穂志もえか。本作によって引き出された穂志さんの新たな一面に注目だ。

また、樫木央海といえば、日和見な叔父・藪重に翻弄されながらも藪重以上に時流を読んでいる切れ者。その彼が心酔しているのが、全国にその名を轟かせる遊女・向里祐香)。

どんなに意気がる侍でも、機知に富む彼女の前ではあるがままの姿を見せずにはいられない。この乱世はいつ命が消えるかもわからない“うたかた”の世だからこそ、本音を押し隠し、ここではない何処かへ行きたいと秘かに願う者たちの望みを叶えることが仕事だと菊は言う。鞠子と按針の間に生まれた絆も、菊は見抜いている。茶屋の女将もそうだが、戦国の女性たちは常に“その先”を見ているものだ。

映画『福田村事件』『愛なのに』やドラマ「ゆるキャン」などで印象的な役柄を演じてきた向里祐香が演じる菊からも、強(したた)かな戦国女性の姿を目にすることができる。


虎永の権勢は許せない…落葉の方の豪胆さ


淀殿にインスパイアされた落葉の方は太閤最後の側室であり、世継ぎとなる唯一の男子を産んだ“御母堂”として権勢をふるい、五大老たちからも一目置かれている存在。第5話のラストでは二階堂ふみ演じる落葉の方が再び登場し、「我が子の行く末を案じて」五大老のひとり、石堂に鬼気迫る表情で虎永の詮議をけしかけていた。

虎永がSHOGUNの座を虎視眈々と狙うならば、世継ぎの命は危うくなる。亡き太閤の言葉によれば、落葉の方は虎永の側室になっても不思議ではなかった。だが、宿命が巡り、いまでは虎永の権力に何としてでも終止符を打ちたいと願う女性となった。虎永がどれほど近い家臣であっても腹の内を見せない策士であることも、落葉の方は承知だ。

また、虎永に忠誠を尽くす鞠子とはかつて姉妹のように親しく過ごした日々もあったが、いまや鞠子は謀反人の娘となり、仇同士でもある。特に第6話では落葉の方の壮絶な過去が明かされる。400年あまりの時を過ぎた現在に生きる女性たちにも、衝撃と共に少なからず共感を抱かせる事になるのでは…?

我が子を守り、共に生き抜くために虎永を死に追いやろうと策略をめぐらす落葉の方は、優雅ながらも慇懃無礼、どんな相手にもひるまず、威圧感を放つ。彼女は戦乱の時代が産み落とした“怪物”なのか。虎永や按針、鞠子の宿命にどんな影響を及ぼすことになるのか…。

数々のドラマ・映画の話題作に出演し、本作にはオーディションから参加したという日本が誇る実力派俳優・二階堂さんが扮する落ち葉の方の動向は、大波乱のクライマックスまで目を離せない。

こうした自ら宿命を切り拓いていく女性たちの内面の葛藤にまで踏み込んだ描かれ方もまた、「SHOGUN 将軍」だからこそ実現できたといえるだろう。


Disney+「SHOGUN 将軍」視聴ページ

「SHOGUN 将軍」はディズニープラス「スター」で独占配信中、毎週火曜1話ずつ更新(全10話)※最終話は4月23日配信予定。
【※R15+ 15歳以上がご覧になれます。】


Disney+「SHOGUN 将軍」公式サイト


Disney+「SHOGUN 将軍」公式特設サイト「将軍の城」


ハリウッド版・徳川家康がすごかった!真田広之「SHOGUN 将軍」にハマる理由(シネマトゥデイ)
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Courtesy of FX Networks

〈提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン〉

《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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