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シネマカフェ的海外ドラマvol.79 「ブラザーズ&シスターズ」のススメ その2

大興奮の展開で引っ張るサスペンスやファンタジーとは違い、日常の悲喜こもごもを丹念に描いていくヒューマンドラマの中で鍵を握るのは登場キャラクター。「その人の人生を垣間見たい、一緒に歩んでみたい」と思わせることのできる魅力的な登場人物たちが、作品自体の魅力を左右します。

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「ブラザーズ&シスターズ」 -(C) ABC Studios.
「ブラザーズ&シスターズ」 -(C) ABC Studios. 全 4 枚
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大興奮の展開で引っ張るサスペンスやファンタジーとは違い、日常の悲喜こもごもを丹念に描いていくヒューマンドラマの中で鍵を握るのは登場キャラクター。「その人の人生を垣間見たい、一緒に歩んでみたい」と思わせることのできる魅力的な登場人物たちが、作品自体の魅力を左右します。

では、気になるウォーカー一家はどうかと言うと、かなりチャーミングな個性派ぞろい。しかも、大家族だけに登場人物の数も10人近くにのぼりますから、それぞれの役割分担がきちんとなされています。

例えば、ウィットに富んだユーモラスな会話の応酬が「ブラザーズ&シスターズ」の持ち味のひとつですが、それを主に担当するのはキャリスタ・フロックハート演じる次女・キティとゲイで弁護士の次男・ケヴィン。家族の中でも特に知性的で、意見を率直にぶつけ合う間柄にあるふたりの会話はなかなかの見ものです。

一方、視聴者から最もリアルな共感を寄せられるのは、長女・サラや長男・トミーかもしれません。共にファミリービジネスに従事するものの、かたやサラは思うようにいかない夫との仲に悩みながら、幼い子供ふたりの子育てに奮闘する身。トミーも子宝に恵まれない状況に苛立ちながら、ビジネス面でも鬱屈を抱えたりと、「自分の身近でも起こり得る出来事かも?」な展開で観る者を引きつけます。

また、夫の死後、ウォーカー家をまとめようと気丈にふるまいながらも、どちらかと言えば自分自身がトラブルの種になってしまう母・ノラは、一家の中でも一番の強烈キャラで、演じる大女優サリー・フィールドも時に大仰に、時にリアルにノラ像作りを楽しんでいる様子。裕福で幸せな家庭の専業主婦から夫に長年浮気されていた妻、そして自立心を芽生えさせるひとりの女性と化していくノラの変化は見ごたえのあるものとなっています。

そして、一家のトラブルメーカーと言えば、繊細な言動で家族を心配させる三男・ジャスティンの存在も。さらに、本来ならば完全にお呼びでないはずなのに、なぜかウォーカー家との交流を深めていく夫の浮気相手やその家族も大胆な展開のもとで登場。ノラと愛人の直接対決などは、並みのサスペンスよりよほど手に汗握り、並みのホラーよりよほど精神的に恐ろしい場面となっていますのでご注目を。

次回はそんなキャラクターたちを演じるキャストのお話です。



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価格:10,500円(税込)

発売・販売元:ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント

公式サイト:http://BS-DVD.jp

© ABC Studios.

《渡邉ひかる》

映画&海外ドラマライター 渡邉ひかる

ビデオ業界誌編集を経て、フリーランスの映画&海外ドラマライターに。映画誌、ファッション誌、テレビ誌などで執筆中。毎日が映画&海外ドラマ漬け。人見知りなのにインタビュー好き。

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