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【シネマモード】ゴールデン・グローブに見る、2010年注目の俳優&女優は?

去る1月17日(米ロサンゼルス現地時間)、映画界の賞レースの終盤戦を飾る話題のひとつ、第67回ゴールデン・グローブ賞が発表されました。

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ゴールデン・グローブ賞授賞式に出席したキャリー・マリガン -(C) REUTERS/AFLO
ゴールデン・グローブ賞授賞式に出席したキャリー・マリガン -(C) REUTERS/AFLO 全 3 枚
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去る1月17日(米ロサンゼルス現地時間)、映画界の賞レースの終盤戦を飾る話題のひとつ、第67回ゴールデン・グローブ賞が発表されました。

作品賞ドラマ部門、そして監督賞は、3D時代の本格的な到来を彩るかのように、『アバター』とその生みの親であるジェームズ・キャメロン監督が受賞。3Dで奥行きを表現した映像は圧倒的。私たちが抱える環境問題、それを生み出した人間の驕りなどを盛り込みつつも、娯楽性たっぷり。自らの分身となるキャラクター=アバターというネット世代にはなじみ深い現代的なモチーフを使い、人類最大の課題のひとつである自然、そして異なるものとの共存をテーマに、2時間42分という超大作に仕上げた意欲は素晴らしい。ただ、個人的には、予定調和的ストーリー、ベースの物語に目新しさを感じられず先が見えてしまう展開、分かり易すぎる布石などがちょっと気になりましたが。とは言え、常に映画界に新風を吹き込む可能なキャメロン監督のクリエイター精神は大好き。落ち着くところに落ち着いたのかな、という感想でした。アカデミーがどう出るかが、また楽しみになりましたね。

さて、役者のノミネート&受賞では、常連やベテランたちが幅を利かせていましたが、そんな中で新鮮さを感じさせていたのが、女優賞ドラマ部門。受賞したのは『しあわせの隠れ場所』のサンドラ・ブロック(右上写真)でしたが、ノミニーの中にはエミリー・ブラント(『ヴィクトリア女王 世紀の愛』)や、キャリー・マリガン(上写真/『17歳の肖像』)、ガボレイ・シディビー(『プレシャス』)などのフレッシュな顔ぶれも。特に、『プレシャス』は、映画祭での上映では観客からの支持も高く、ゴールデン・グローブでも作品賞や助演女優賞にもノミネートされていて、助演女優賞ではコメディアンのモニークが受賞も果たしていますから、アカデミー賞でも台風の目となりそうな予感です。この勢いに乗って、主役を演じたガボレイが、一気に注目の新人となるのは間違いなさそう。

若手男子で注目と言えば、昨年末にコラムでもご紹介したキュートな恋愛映画『(500)日のサマー』で主役を演じ、ゴールデン・グローブで男優賞ミュージカル・コメディ部門でノミネートされた、ジョセフ・ゴードン=レヴィット(左写真)。28歳ですが、映画デビューは1992年公開の『リバー・ランズ・スルー・イット』で、“10歳以下の最優秀俳優賞”=ヤング・アーティスト賞をすでに受賞しています。出演作も『陪審員』、『セントアンナの奇跡』ほか多数ですが、ノミネートとはあまり縁がなかったということ。『(500)日のサマー』を機に、認知度がより高まることでしょう。ただ、今回は、残念ながらライバルが悪かった…。受賞したのは、『シャーロック・ホームズ』のロバート・ダウニーJr.。それにしても、彼の活躍ぶりは完全復活の様相を呈していて、すっかりアカデミーの常連さんに。それにしてもこの作品が、ミュージカル・コメディとして扱われたのは意外でした。

ベテラン系の女優として注目なのは、今年もペネロペ・クルス。外国語映画賞で盟友ペドロ・アルモドバルと組んだスペイン映画『抱擁のかけら』がノミネートされたばかりか、オールスターキャストで話題のミュージカル映画『NINE ナイン』で助演女優賞候補に。主演のダニエル・デイ=ルイスとマリオン・コティヤール以外でのノミネートは彼女だけ。確かに、妖艶なぷりぷりボディと熱っぽい踊り、甘い甘〜い愛人ぶりは、終演後も妙に印象に残ります。『それでも恋するバルセロナ』以上の“本領発揮”でしょう。ジュディ・デンチ、ケイト・ハドソン、ソフィア・ローレン、ステイシー・ファーガソン(ファーギー)、そして因縁のニコール・キッドマンらを事実上抑えているのですから、やはり今年も気になる存在であり続けてくれそうです。

さあ、あなたが注目するのは誰?



© REUTERS/AFLO

《牧口じゅん》

映画、だけではありません。 牧口じゅん

通信社勤務、映画祭事務局スタッフを経て、映画ライターに。映画専門サイト、女性誌男性誌などでコラムやインタビュー記事を執筆。旅、グルメなどカルチャー系取材多数。ドッグマッサージセラピストの資格を持ち、動物をこよなく愛する。趣味はクラシック音楽鑑賞。

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