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池松壮亮のCMでも話題に!「人生はマラソンだ」と最初に言ったのは誰?

「人生はマラソンだ」というナレーションと共に、スタートの号砲で一斉に走り始めるマラソンランナーたち。だが、ある若者(池松壮亮)が突然立ち止まってふり返り、こちらに語りかけるように「でも、本当にそうか?」と疑問符を投げかける――。

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映画『人生はマラソンだ!』 -(C)2012 Eyeworks Film & TV Drama B.V.
映画『人生はマラソンだ!』 -(C)2012 Eyeworks Film & TV Drama B.V. 全 4 枚
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「人生はマラソンだ」というナレーションと共に、スタートの号砲で一斉に走り始めるマラソンランナーたち。だが、ある若者(池松壮亮)が突然立ち止まってふり返り、こちらに語りかけるように「でも、本当にそうか?」と疑問符を投げかける――。

かつてない“マラソンブーム”に沸く日本で、ソチ・オリンピック期間中にオンエアされ始め、ネット上で話題になったこのCM。ラスト、池松さん扮する若者が「誰だ? 人生をマラソンって言ったのは?」と“人生=マラソン説”を一蹴し、“人の数だけ道があり、ゴールがある”と謳った言葉は、“ありのままに、自分らしく”人生を生きたい現代人の心に突き刺さった。

その一方で、「人生はマラソンだ」と言い切っている映画が、この夏公開される。タイトルもそのものズバリ、『人生はマラソンだ!』。オランダ本国で『007 スカイフォール』に次ぐ大ヒットとなり、10週以上にわたってロングランを記録したコメディだ。

経営危機に瀕した自動車修理工場を救うために、工場長と従業員、4人のメタボな中年男たちと移民の若者が、フルマラソンを完走出来たらスポンサーに借金を肩代わりしてもらう、という賭けに出る…。という、笑いと涙満載の、言うなれば“マラソン版『フル・モンティ』”。

原題は『DE MARATHON』(直訳:マラソン)だが、日本公開にあたって付いた邦題が『人生はマラソンだ!』。配給元ザジフィルムズの代表で、自身も市民ランナーの志村大祐氏は「人生は、スピード勝負の短距離走ではなく、それぞれのペースでゴールを目指す長距離レースだ、という意味を込めました」と語る。

「マラソンと無縁だった冴えない中年男たちが走る喜びに目覚めて、自信を取り戻していく話なので、映画を見ていて自然に、キャラクターそれぞれの人生とマラソンのレースが重なって見えてくる」という。

そもそも、人生をマラソンに例えた最初の人は誰なのだろうか? 欧米で使われる慣用句に「Life is marathon, not a sprint」というのがある。「人生は短距離レースではない」という、まさにこの邦題『人生はマラソンだ!』の元になった考え方だ。アメリカでは、同題のビジネス書がベストセラーにもなっているが、元々誰が言い出したのかは不明。

では、日本では誰が最初に言い出したのか? それを紐解いてみると、1枚のEPレコードに行き当たった。今から50年前の昭和39(1964)年に発売された、守屋浩のレコード「明治大恋歌」。そのB面のタイトルが、なんと「人生はマラソンだ」なのだ。

この歌は「抜きたいやつには抜かせとけ」と歌うコメディタッチの曲。作詞したのは、映画『男はつらいよ』主題歌や、都はるみ「アンコ椿は恋の花」、美空ひばり「みだれ髪」などを手掛けた演歌の大御所の作詞家、星野哲郎氏。この作品が誕生した背景には、同年開催の東京オリンピックが大いに関係ありそうだが、いずれにしても「人生はマラソン」と日本で初めて言い出したのは星野氏である可能性は極めて高い。

残念ながら4年前に亡くなっているので、ご本人に確認することは不可能だが、氏が生きていたなら「誰だ? 人生をマラソンって言ったのは?」の問いに、「オレだ!」とぜひ答えてほしかった。

果たして、“人生とはマラソン”なのか、それとも“人生はマラソンじゃない”のか。ひとまず、本作を観て、笑って、泣いてから考えてみてもいいかもしれない。

『人生はマラソンだ!』は6月21日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。

《シネマカフェ編集部》

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