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『不都合な真実』でノーベル平和賞、元・アメリカ副大統領アル・ゴアって何者?

現在開催中の第30回東京国際映画祭にてクロージング作品に選ばれたドキュメンタリー映画『不都合な真実2:放置された地球』。登場するのは、かつてアメリカ副大統領を務め上げ、出版した書籍はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストに掲載、

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『不都合な真実2:放置された地球』 (C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
『不都合な真実2:放置された地球』 (C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 全 12 枚
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現在開催中の第30回東京国際映画祭にてクロージング作品に選ばれたドキュメンタリー映画『不都合な真実2:放置された地球』。登場するのは、かつてアメリカ副大統領を務め上げ、出版した書籍はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストに掲載、前作『不都合な真実』の公開後にはノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア。本作の共同監督ボニー・コーエンは、彼をあの「ロラックスおじさん」に例えているという。

2006年に公開され、第79回アカデミー賞で2部門を受賞するなど、世界を騒然とさせた伝説的ドキュメンタリー『不都合な真実』。その続編であり、2020年にオリンピック・パラリンピックを控え、“環境にやさしい大会”“環境都市”の実現を目指すという東京で開かれる第30回東京国際映画祭のクロージング作品にも選出されている本作。

『不都合な真実2:放置された地球』 (C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
世界中に衝撃をもたらした前作『不都合な真実』で、地球の気候変動が人類にとっての脅威の1つであると警笛を鳴らしたアル・ゴア。そんな彼の人物像に迫ってみた。

ゴアは、1976年、1978年、1980年、1982年と4期にわたりアメリカ下院議員に当選し、1984年、1990年にはアメリカ上院議員に当選、1993年には第45代アメリカ副大統領に選出され、8年間務め上げた。また、1993年にゴアが打ち出した「情報スーパーハイウェイ構想」(※合衆国の全てのコンピュータを光ケーブルなどによる高速通信回線で結ぶという構想)を発端に、インターネットを爆発的に普及させるなどの功績を残し、2000年には、元・アメリカ大統領ジョージ・ブッシュと大接戦の大統領選挙戦を繰り広げるも、全投票数の約0.03%の僅差で惜しくも敗戦。

『不都合な真実2:放置された地球』 (C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
その後、政治家から引退したゴアが、次のステージに選んだのが環境問題だ。大学在学中に二酸化炭素の蓄積について初めて学んで以来、興味を持ち続け、政治家時代の1991年には「地球の掟」という書籍を出版し、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストにも掲載。アメリカ上院議員として掲載されるのは、ジョン・F・ケネディ以来という快挙を成し遂げた。さらに、前作の公開後には「気候変動による危険に関する情報を世界に提供した」として2007年ノーベル平和賞を受賞した。

前作より11年という年月を経ても、なお精力的に活動を続けるゴアは「アメリカ大統領ほど世界を変えられる地位はないという考えに陥って苦しんだことはないが、大統領という地位を勝ち取れなかったからこそ、ほかの方法を見つけることができたと嬉しく思っている」と自身を語る。「気候変動問題解決に向けてできることは全てやるという信念は、どんな場合でも捨て去ることはできない。長い間関わってきた問題で、生きている限り、取り組んでいくつもりだ」と、生涯を賭けて環境問題に取り組むことを明かしている。

『不都合な真実2:放置された地球』 (C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
とはいえ、この問題が人々に認知されるようになるまでの道のりは簡単ではなかった。幾多の困難を乗り越えてきたゴアについて、共同監督を務めたボニー・コーエンは「『不都合な真実』の後、政治的な行き詰まり状態が広がったにもかかわらず、彼は休むことなく、人を解決にむけて動かせるように専念していた。ゴアは“ロラックスおじさん”のように地球の代弁者として潮流に逆らっていたが、いまでは彼に味方する人が世界には多くいる」と説明する。

“ロラックスおじさん”といえば、児童文学作家ドクター・スースの児童書「The Lorax」に登場するキャラクターであり、原作を基に『怪盗グルー』シリーズのイルミネーション・エンターテインメントによりアニメーション映画化され、日本でも2012年に『ロラックスおじさんの秘密の種』というタイトルで公開。ロラックスおじさんの日本語吹き替えを志村けんが務めた。

『不都合な真実2:放置された地球』 (C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
映画では、ロラックスおじさんは森と木の代弁者として、人工物であふれかえった世界から豊かな森を取り戻すことを願い、声を上げ続ける。人々に危険を知らせ、立ち上がるよう促し、導くゴアの姿は、まさに現実の“ロラックスおじさん”! 長年心血を注ぐゴアが11年越しに語る、放置された“地球の真実”に耳を傾けてみては。

『不都合な真実2:放置された地球』は11月17日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開。

《シネマカフェ編集部》

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