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【インタビュー】アン・ハサウェイ、憧れはケイト様のキャラクター!「でも、現実を直視しなきゃ」

今度の『オーシャンズ』はシリーズ史上最も大胆で、ゴージャス。そのターゲットとなる女優、ダフネ・クルーガーを演じたアン・ハサウェイが、初めてこの映画の企画を知ったとき…

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アン・ハサウェイ/『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
アン・ハサウェイ/『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC 全 16 枚
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あの伝説的犯罪チームが、まったく新たな形となって帰ってくる『オーシャンズ8』。舞台となるのは、ニューヨークのメトロポリタン美術館(MET)で開催され、全世界にネット配信もされるファッションの祭典「メットガラ」。サンドラ・ブロック演じるデビー・オーシャンが、プロフェッショナルな女性たちを集め、人気女優が身につける1億5000万ドルものダイヤモンドのネックレスを狙う! そう、今度の『オーシャンズ』はシリーズ史上最も大胆で、ゴージャスだ。


女性だらけの『オーシャンズ』に嫉妬していた!?


そのターゲットとなる女優、ダフネ・クルーガーを演じたアン・ハサウェイが、初めてこの映画の企画を知ったのはオファーを受ける前。そのときは「自分がキャストの候補として挙がっていることさえ、知らなかった」と言う。「最初に感じたのは“妬み”(笑)。この映画に出演できるラッキーな女性がうらやましくてたまらなかったんです」と笑い飛ばす。

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
「ロサンゼルスのレストランで世間話をしていて、『これから私はニューヨークに行くところ』と話したら、『あら、サンドラ・ブロックの『オーシャンズ』映画の仕事をやるの?』と聞かれたんです。私は、それを聞いて『うううう!』となりました。(笑)サンドラ・ブロックが、『オーシャンズ』の映画をやるんですって?」。

「そこで自分に言い聞かせたんです。“これは全ての女性にとって良いこと”。だからここは大人になって、出演できる女性たちを祝福しなきゃ、と思うようにしたんです」と、そのときの胸中を明かす。それから2週間後、無事にアンもキャストとして仲間入りを果たすことが分かると、「それを知って、ただただ喜びに包まれました。純粋な幸せ。それからは毎日、1日中、感謝の気持ちでいっぱいになりました」。

アンがもともと「『オーシャンズ』の大ファンだった」ことも、歓喜の理由の1つだ。「彼らのクールでグラマラスな感じが大好きでした。彼ら自身がユーモアのセンスを持っていることも、とても気に入っています。(ジョージ・クルーニーら)役者たち全員にとって、彼らが持っている一般的なイメージを、演技を通じて発信していける機会となっていることも、とても気に入っていたんです」とアン。「それに、作品が最高のエンターテイメントになっているから」。


「映画では“いい子ちゃん”を演じてきた」


そんなアンが今作で演じるのは、“オーシャンズ8”のターゲットとなるハリウッド女優。そう言いかけると、「私のキャラクターを表現する言葉使い、ちゃんと気をつけてくださいね。(笑)慎重に言葉を選んで。ハハハ! だって、私は“ディーバ(自分が世界の中心のように振る舞うお姫さま気取りの女性)”を演じているんですよ!(笑) 悪夢のディーバですよ!」

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
実際、監督のゲイリー・ロスもアンにそう言い続けていたらしい。「だから私は、何が人を(お姫さま気取りの)“ディーバ”にするのかしら、と考え始めたんです。私はダフネを、ただの漫画キャラクターみたいにはしたくなかったから。そうじゃなくて、本物の人間になってもらいたかったんです」とアン。「何人かの人たちを思い描いて、それぞれからインスピレーションを少しずつもらって、そこに自分のイマジネーションを織り込んでいったのです」と、役作りの過程を明かす。

「例えば、私のような人が部屋に入っていく。セレブが持ち込むエネルギー、名声というものがその部屋にもたらすのは、どんな感じ? もし、私が最悪の人間だったら、どうなるかしら? 人々はどう反応する? 私はなんと言うかしら? そんな風にイマジネーションを膨らませていったから、特に気をつけることなんてありませんでした。全て私の想像が基になっているのですから」。

アン・ハサウェイ/『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
では、ちょっぴりイタいハリウッド女優役も、まったく難しくはなかった? 「私は、この役柄にのめり込んでいたから、本当に、すんなり入っていけたんです。私は何年も、ナイスガールを映画で演じてきました。ずっと“いい子ちゃん”を演じてきたんですよ。だから、とても感じの悪い不快な人間を演じることが楽しくてしょうがなかった。それは、私にとって難しいことではなかったのです」。

しかも、“ディーバ”ダフネはどこかコミカルで、なぜか観客が好感を持ってしまうキャラクターとなった。「それは、初耳! だって、私の夫はこの映画を初めて観たとき、私のほうに顔を向けて、こう言ったのよ。『君は最高にムカつくな』って(笑)だから、私を好ましいと思ってくれるのは、とても嬉しいですね(笑)」

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

「本物のメットガラは、ファンタジーの世界に身を置く感じ」


アンといえば、ニューヨークの出身。ニューヨーク中、いや、世界中のファッショニスタや映画ファンが熱い視線を送る「メットガラ」には格別の思いもあることだろう。映画では、実際にMETを貸し切った大規模な撮影も行われている。

「あまりに超現実的で、あ然とした瞬間はありましたね。自分としてメットガラを体験するのと、私と同じような職業のキャラクターとしてメットガラを体験する、この非現実的な感触。でも、先ほども言ったように、この役柄を演じられたことに1日中、感謝の念でいっぱいだったので、ただただそれを感じていました」と、アンはふり返って言う。

では、実際の「メットガラ」はどうなのかと尋ねると、「今年は、私が会いたいと思っていた多くのアーティストたちがそこにいて興奮した」という。『レディ・プレイヤー1』のリナ・ウェイス、全米でブレイク中のティファニー・ハディッシュ、「Black-ish」(原題)のトレイシー・エリス・ロスなどなど、「素晴らしいアーティストたち、私がそれはもう大いなる羨望を向けている人たちと、そこで会えたんです」。

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
「そんな人たちと一緒に、ファンタジーの世界の空間に身を置く感じですね。なんといっても、夜の時間帯に美術館に居ること自体、かなりクールなんですよ。そして生涯、もう2度と着ることはないであろう美しいドレスに身を纏っているんです。アートの全コレクションを他の誰もが鑑賞する前に見ることができるなんて。その上、飲み放題のサービス(笑)」とジョークも交えつつも、「メットガラは毎年、その時々に世の中で起きていることが反映されているものだと思いますね」と語る。「それと、今年スペシャルだったのは、マドンナがクロージングとして登場したこと。すごかった。とても美しかった」と、憧れの人たちと共に過ごした特別な一夜に思いを馳せていた。


ドレスはヴィンテージのバービー人形をイメージ!?


一方、映画の中の「メットガラ」で彼女は、鮮やかなホットピンクのドレスに1億5000万ドルもの“トゥーサン”を身につけて、颯爽と現れる。

「キャラクターにぴったりのルックスの衣装を選び抜くために、デザイナーたちとコラボできたことはとても嬉しく、幸せでした。私の場合、『ヴァレンティノ(VALENTINO)』に依頼したとき、彼らが赤いドレスを制作してくれると思っていたのです。『ヴァレンティノ』といえば赤だし、アイコン的な色ですからね。だからこそ、彼らがホットピンク色のドレスを送り込んできたときには、とてもハッピーな気持ちになりました。自分が想像していたよりも、ずっと良かったし、これ以上のものは想像もつかなかったから」。

「それに、私のキャラクターの背景となるストーリーとしては、自分のおばあちゃんの持っていたバービー人形を見て育ったという生い立ちを心に描いていたんです。だから、彼女のルックスは、ヴィンテージのバービー人形をモデルに構成するというアイディアから来ていて。ホットピンク色というのは、まさにそんなバービー人形の色を示すもので、それも嬉しく感じましたね」。

アン・ハサウェイが演じる大女優ダフネ・クルーガー/『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

撮影中は「毎日、みんなと一緒に笑って過ごした」


デビー役のサンドラに、頼りになる右腕ルー役のケイト・ブランシェット、天才ハッカー・ナインボール役のリアーナなど、今作では豪華なハリウッドスターの共演も見もの。撮影中は彼女たちとどんな会話を繰り広げていたのかも、気になるところだが…。

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
「ただ毎日、みんなと一緒に笑って過ごしていました。私たちは分かち合い、世間話やニュースや、その見解などを、いつも話していましたね。とても前向きな雰囲気で、愛に溢れた、支援し合える環境でした。そして、その関係はいまでも続いていて、私たちはこのグループで一緒によく話をします。誰かが何かをやると…例えば、子どもがこんなことをやったとか、そういうエピソードさえ、みんなで分かち合って。本当に親しい女友達なんです」と嬉しそうに明かす。

そんな個性豊かなオーシャンズの中で、ダフネ以外に演じてみたかったキャラクターを訊いてみると、「どのキャラクターであっても、きっと演じていましたね。どの役柄もみんな、大好きです。それに、みんなそれぞれがその役どころで素晴らしい実力を発揮していました」と、各々がハマリ役だったことにも触れるアン。「ただ、リアーナが演じた役柄は演じていなかったと思います。だって誰も、私のことをコンピューターのハッカーとは思わないでしょう? その役柄を思い浮かべて、まず私のことは想像しないと思うんです。だけど、リアーナも想像しませんよね」。

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
では、最も自分に近いキャラクターはいる? と尋ねると、少し考え込みながら「どの女性も、自分には近くないですね。ケイト・ブランシェットが演じたルーのキャラクターみたいだったら、という願望はありますが、現実を直視しなきゃ。私はそんな感じではないですし。あれほどクールだったらよかったんですが(笑)。どのキャラクターも、自分に近いとは言えません、まだね!」

『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
アンは加えて、「私がこの作品のキャストになれたことを愛する理由の1つは、この映画が、世の中のナンセンスな虚構に沿うものでなく、それらの神話は真実ではないと示していく姿勢があるから」と言う。その1つに「若さは価値あるもの」という“神話”がある。「若くいることがベターとか、逆に年を重ねるほうがベターだとか、そんなことでなくて、自分自身でいること。それが重要だと思います。自分自身でいれば、それがエイジレスな自分になっていくのだから」。

と同時に、他人を尊重すること、自分の価値観だけで人を判断しないことも重要とも言う。「その人が良い人で、人間らしい慈悲心を持って、自分に対しても、他人に対しても敬意を持って接している限り、それで良いんです。みんな、好きなように、好きなことを自分らしくすべきなんですよ」。


「日本の女性は芯に強さがある」


さらに、日本の女性のイメージについても語ってくれた。「すごく強さがある。美しくソフトな表面の下に、すごく強いものがあると思います。大きなくくりの人たちをひと言で表現するのはとても難しいのですが、それが私の見解です。優しいソフトなものがあり、ユーモアのセンスもある。印象はすべてポジティブなものばかりです」。

「それに、すべてに気遣いが込められている。いろいろな準備の仕方にしても、私の時間に対しての配慮にしても、すべての事柄に思いやりを持って心を尽くしてくれる。敬意を持って接してくれる。そのような心尽くしを提供できる方法は1つ。これは私の考えですが、それには、芯に本物の強さがないとできないと思うのです。自分が何者であるか、ということを忘れない強さ、そして、他人のことも考える、という強さ。(日本人のスタッフと)接しているうちに、そういう印象を抱くようになったんです」。

アン・ハサウェイ/『オーシャンズ8』(C) 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS NORTH AMERICA INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
また、アンは「息子が生まれてから私の生活はシンプルになった」とも明かしている。「以前は自分の時間のありがたさなんて全然わかっていなかったんです。でもいま、私の生活の中心は子ども。何をするにも素早さと効率が重要になってきます。そんな中でも、自分の時間も少しは取るようにはしています。やっぱり自分のためにやりたいこともいろいろあるから」と語り、「フェイシャルエステやネイル」に「実は料理も大好き」と、やりたいことがどんどん飛び出してくる。

最後に「映画を楽しんでもらえることを願っています! サポートをどうもありがとう」と締めくくったアン。その貴重な時間をやりくりして、ぜひまた日本のファンにも会いにきてほしい。

《シネマカフェ編集部》

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