女性のための官能映画:『わたしの可愛い人―シェリ』

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『わたしの可愛い人―シェリ』
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女性の皆さん、何歳年下までつき合えますか?

最近は年下の男性とつき合っている人が増えましたよね。とても良い事だと思います。10歳下の男性と結婚したなんていう話も聞きます。ただ、息子ほども年の離れた彼氏っていうのは未知の世界です。万が一、20以上も年の離れた美青年とつき合う事になったら(あり得ないのは重々承知です。)、果たして“母親”ではなく“恋人”でいられるのか?フランスの女流作家が描いた年の差恋愛の顛末を覗いてみましょう。

19世紀末、ベルエポックの時代。パリの高級娼婦(ココット)たちは洗練された教養高い女性として憧れの的だった。中でも絶世の美女と謳われたレアは、決して恋に溺れることなく長年紳士たちとつき合ってきたが、40代となり引退を考えていた。そんな時、彼女は娼婦仲間シャルロットの19歳の放蕩息子シェリの教育を頼まれる。美しいシェリに礼儀作法を教えるために軽い気持ちでつき合い始めたレアだったが、その天真爛漫な若さにだんだんと惹かれていき、自分自身で禁じていた本当の恋をしてしまうのだが…。

高級娼婦レアを演じるのはハリウッドの大女優ミッシェル・ファイファー、この時だいたい50歳です。信じられない!確かに若くはないけどスタイル抜群だし洗練された色気もあります。以前ここでご紹介した「エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事」の時は30代半ばで同じような衣装を着ているのですが、変わってない気がする!日頃の努力の賜物なのか、ハリウッドの最新技術のおかげなのか、女優恐るべしです。特に入浴シーンや下着姿の肌の奇麗さが秀逸。若い愛人がいてもおかしくないなという説得力があります。一方シェリを演じるルパート・フレンドは英国俳優でこの時28歳くらい。アンニュイな美青年ぶりがなかなかです。私生活では「プライドと偏見」で共演したキーラ・ナイトレイと長くつき合っていたのですが、今は別れてしまったそうです。ナイスカップルだったのに残念。

原作者のコレットは“性の解放”を信条に、自らも同性愛に興じたり17歳も年下の男性と結婚したりと自由奔放に生きた事で有名なフランスの女流作家です。映画にしろ何にしろ、女性が描く性表現はとても現実的。この作品も、単なる年下男とのロマンスではありません。根底にあるのは女性の老いとプライドです。映画の中でレアは何から何までシェリの面倒を見てあげます。そしておそらくココットの磨き上げた技術もベッドの上で存分に披露したでしょう。面倒見の良さとベッドテクニック、男女問わずこれが年上とつき合う魅力ですよね。ただそれが行き過ぎると、“恋人”から“母親”になってしまって男性はセックス・アピールを感じなくなってしまいます。男の人は単純で女は彼らに寝たいと思わせたら勝ちといいますが、生理学上若い女にムラムラするのは当然な訳で、それに対抗する熟女は“年上の愛人”というエロい響きと“母親”という永遠の聖母の間で、絶えずバランスをとっていく必要があるのです。40代になって若い恋人としばらく楽しく過ごすなんてかなり羨ましいですが、そこにはそれ相応の努力と哀しい結末の覚悟が必要なんですね。

●今週の一言
「あなたは―若妻の味を知ってしまった」
年老いた女だと見抜かれたと悟ったレアが、子供のようなシェリに言う台詞。若い体のエロスに対する完全な降伏宣言です。こんな残酷な事を主人公に言わせるあたり、現実的な女性作家ならでは。愛を失ったレアは泣き叫びもせず、家に帰るようシェリを諭します。最後の最後で気高い自分を支える、女のプライドってやつですね。毅然とした大人の女の去り際、ぜひ学びたいものです。


放送は映画チャンネルのイマジカBSでご覧下さい!

『わたしの可愛い人―シェリ』
(2009/イギリス・フランス・ドイツ/ステリーヴン・フリアーズ監督)
12月25日(水)  0:00~ 映画チャンネル イマジカBSにて放送
詳しい放送情報はコチラ
イマジカBSのHPはコチラ

《text:Lady M》

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