【インタビュー】妻夫木聡×綾野剛 同棲生活から別れまで――共鳴する2人が伝える“体温”

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妻夫木聡&綾野剛『怒り』/photo:Naoki Kurozu
妻夫木聡&綾野剛『怒り』/photo:Naoki Kurozu 全 13 枚 拡大写真
「一緒に暮らしてみようか…?」――。どちらともなくそう言い出し、その場で一緒に物件を探し始めた。愛し合う2人のプロポーズのエピソード…ではなく、役作りの話である。いや「愛し合っていた」のはまぎれもない事実だ。

映画『怒り』において、ゲイのカップルを演じた妻夫木聡と綾野剛。なぜそこまでするのか? なぜそれが可能だったのか? 私生活までも互いにさらけ出し、彼らは何を得て、何を作品にもたらしたのか? この愛おしい時間について、2人にゆっくりと、じっくりと話を聞いた。

残虐な夫婦惨殺事件から1年。犯人は顔を変えて逃亡を続けていた。同時期に東京、千葉、沖縄に、犯人の特徴を備えた、3人の素性の知れない男たちが現れる。彼らと親しくなった土地の者たちは、その存在を受け入れつつも、事件を知り、自分のそばにいる男が殺人犯なのではないかと疑いを深めていく…。3人の中に犯人はいるのか? 信頼と不信の間で苦しむ者たちの選択は?

妻夫木さんと綾野さんが出演しているのは東京を舞台にしたエピソード。妻夫木さんは大手企業に勤める青年・優馬を、綾野さんは彼と知り合い、素性を明かさないままに優馬のマンションに転がり込み、同居生活を始める謎めいた青年・直人を演じている。

意外にも、妻夫木さんと綾野さんは今回が初共演。同世代の共通の友人も多く、以前に数回、顔を合わせる機会はあったが、じっくりと言葉を交わしたのは本作が初めてだった。妻夫木さんは、相手役である直人を綾野さんが演じると聞いて「ホッとした」という。

「その時点で剛のことよくを知らないし、これからいっぱい知っていけるという喜びのようなものがありました」。

単に俳優・綾野剛と共演できるという喜びという意味ではない。見ず知らずの関係から出会い、愛情を育んでいく優馬と直人の関係を作り上げる上で、ほぼ初対面に近い綾野さんが相手役であるというのがプラスになると感じたのだ。

「これが(以前からよく知っている)小栗旬や瑛太だったら…それはそれで、安心できる部分はあったかもしれないけど。ただ、優馬と直人は、出会ってから幸せに過ごすまでがすごく短い期間の中でギュッとつまってるんですよね。その感じは、もともと、仲の良い関係じゃない方がいいと思ったし、剛が相手で助けられた部分だと思います」。
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《photo / text:Naoki Kurozu》

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