【インタビュー】神谷浩史、「一生懸命に生きる姿」で魅せる愛おしい役作り

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神谷浩史/『夜は短し歩けよ乙女』インタビュー
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こうして生まれた“学園祭事務局長”は、自身のキャラクターだけでなく、物語そのものにもドラマティックな新展開を巻き起こす。原作ファンは驚きを持って見るかと思うが…そんなことは意にも介さず、オモチロイことに邁進する“黒髪の乙女”と、彼女の気を引こうとナカメ(なるべく彼女の目に留まる)作戦を実行する“先輩”は、四季折々の京都の街を舞台に突き進んでいく。

「“先輩”はバカみたいだけれど、とても一途に生きている人で…酷い奴だな、とは思いますけど(笑)。『優先すべきは友情よりも黒髪の乙女である』っていうことを平気で言いますから(笑)。でもそれでこそ人間だと僕は思うし、それを言っても魅力的にみえる。それに、“黒髪の乙女”の『オモチロイこと』というのも凄くあざといじゃないですか? でも全然嫌な感じに見えない。それは、2人とも一生懸命に生きてるから、だと思うんです。この作品に登場するキャラクターたち全員に言えることなんですけど、どんなに小さいことでも、大きいことでも、自分の目的に凄く前向きに生きてると感じたんですよね」。

神谷浩史/『夜は短し歩けよ乙女』インタビュー

「今回は“先輩”と“黒髪の乙女”の2人を中心に物語が描かれてますけど、ほかの人物にスポットをあてても、もしかしたら作品って成立するんじゃないかな? って思えるくらい魅力的」と全登場人物のことを愛でる神谷さんに、そんな中でもお気入りのキャラクターは? と尋ねた。すると、作中で錦鯉センターを営むスケベ親父・東堂さんの名前を挙げ「だって、ダメなおじさんじゃないですか」と笑顔で理由を話してくれた。

「竜巻が起きて自分の鯉が飛んでいなくなってしまうのは可哀想だけど…それ以外で彼が嘆いていることって『大概、自分のせいなんじゃねーの?』って思うことが多い気がするんです。でも、自分に不都合なことを何かのせいや他人のせいにして、それでも一生懸命生きていく部分って、共感できるじゃないですか。人間って、大なり小なりそういうところがあるし、僕もある。でもそれを真正面切って、堂々と生きてるところを見ると、たくましいし、人間くさくて良いなって思います」。

「あと山路和弘さんがこういうダメなおじさんを演じるの、僕、凄い好きなんですよね。普段はものすごいダンディーな方で、格好良い役を演じているときが山路さんの真骨頂だと思うんですけど。たまに、こういうダメ親父みたいな役を演じられるところを見ると、『本当にお芝居が上手で、役者として凄い尊敬できる方だな』と思えるんです。ダメなおじさんでも、格好良く見える!」。そう羨望の眼差しで語った。

静かな神谷さんの話しぶりから熱くほとばしっていたのは、本作の世界を、そして登場人物たちをとても愛しているという気持ちだ。「映画は好きに楽しんでもらえれば良いと思うんですけど、“先輩”と“黒髪の乙女”が最終的に落ち着くところに対して、観てる人たちが『あ~良かったね!』って前向きな気持ちを感じてくれたら、凄く嬉しいなって思ってます」。ぜひ貴女も「本作を観よう!」という目的に前向きに突き進んでほしい。夜は短し“劇場に”歩けよ乙女!

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《text:cinemacafe.net/photo:You Ishii》

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