【インタビュー】“野獣”の次はジブリ作品へ? ダン・スティーヴンスの“ひそかな夢”

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ダン・スティーヴンス/実写映画『美女と野獣』(C)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
ダン・スティーヴンス/実写映画『美女と野獣』(C)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved. 全 13 枚 拡大写真
演じたダン・スティーヴンス自ら、「大金持ちで、わがままに育てられていて、うぬぼれ心が強く、女性を物のように扱う男」と言い表す“王子”は、『美女と野獣』の中でたちまち魔女の怒りを買い、“野獣”の姿に変えられてしまう。ダンの魅力的な外見を知る者なら誰でも、そんな王子の浅はかさを呪わずにはいられないだろう。それは撮影時のダンにとっても、同じことだったと言えるかもしれない。

「撮影中の僕は竹馬のようなものに乗り、CGで筋肉を描き足すためのボディスーツを着る必要があった。野獣の背丈や体の大きさを考慮してね。その状態で撮影を進めながら、27個の小さなカメラがセットされたブースの中で数週間おきに顔の表情のデータも撮っていく。要するに、違う状況で2度演じたものを組み合わせて野獣が完成するのだけど、(ハルク役で)CG撮影の経験豊富なマーク・ラファロに話を聞いたら、『そんなの難し過ぎて不可能だ!』と言っていたよ(笑)」。

そのうえ、「ボディスーツは熱いし、重かった。かさばるしね。内側に熱がこもるから、スーツの下に冷却用のベストも装着していたんだ。F1レーサーが着るものを参考に作ってもらったのだけど、これが余計に重くて…」と、やや恨み節(?)でさらなる撮影秘話を明かす彼の尽力により、美しい村娘ベルと孤独な野獣のラブストーリーは完成。「『美女と野獣』の物語は時代を超越している。そこが僕も好きなんだ」とダンは語る。

実写映画『美女と野獣』(C)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
「男らしさ、女らしさに対する考え方や男性であること、女性であることが同時に描かれていると思う。美しいけれど村人たちに個性を受け入れてもらえないベルは、野獣に出会い、惹かれ合うようになった。僕らの社会はしばしば表面上の見かけを意識させるけど、実のところは内面を見ることが最も重要で、だからこそベルは野獣と本当のつながり、本当の愛を感じるようになるんだ。一方、野獣にとっても、ベルは彼の本質を思い出させる存在。彼が野獣としての日々の中で失ってしまったもの、例えば文学を愛する気持ち、ダンスや音楽を愛する気持ちを彼女は思い起こさせてくれるんだ」。

その想いは、アラン・メンケンが野獣のために書き下ろした新曲「ひそかな夢」からも伝わってくる。ダンの歌声を聴いたとき、ベル役のエマ・ワトソンは涙を流したそうだ。
「ひどくて泣けてきた…なんてことじゃなければいいけど(笑)。あのバラードを歌う機会が与えられたのは僕にとっても本当に名誉なことで、とても胸の躍る経験だった。怖くもあったけどね。その曲を公式に歌う最初の人間になるわけだから」。

「怖くもあったけどね」と言いながらも落ち着き払っているように見えるのは、「何事に対しても遊び心を持ち、楽しむようにしているから」。それが俳優としてのモットーでもあるという。
「これは人生に対しても言えることだけど、こだわり過ぎていい結果を生むことはほとんどない。例えば『こうやって演じよう!』と固めても、魅力のあるシーンが約束されるわけではないし、共演者たちの助けになることもないしね。それよりも起ころうとしている変化を受け入れ、楽しむことが、演技においても人生においても大事なんじゃないかな」。

ダン・スティーヴンス/実写映画『美女と野獣』(C)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
昨年起きた変化の1つは、「3番目の子どもが誕生したこと。娘なんだ」とのこと。「あの作品があったから、いま起こっているたくさんの素晴らしいことがある」という大人気ドラマ「ダウントン・アビー」のマシュー役でブレイクしたときも、ディズニープリンスの仲間入りを果たした現在も、「家族のおかげで、舞い上がらない自分でいられる」そうだ。
「それが僕の大切な人生だし、妻や子どもたちがいるからこそ僕は僕としてすべきことをしているのだと思う。それに、友人たちの存在も大きいね。調子に乗ろうものなら、引きずりおろしてくれる良き友人が僕にはたくさんいるんだ(笑)」。

また、「どんなときも、それまでに関わっていた作品と正反対の作品に飛び込むようにしている。野獣は演じたから、今度は美女かな(笑)?」と、冗談も交えながらキャリアプランを明かすダンには、俳優としての“ひそかな夢”があるという。
「数年前に共演し、良き友人になったベネディクト・カンバーバッチとはぜひともまた一緒に仕事をしたい。あと、大好きなダーレン・アロノフスキー、ヴェルナー・ヘルツォークの作品に出演できたら最高だね。彼ら以外にも仕事をしたい監督は大勢いるのだけど、忘れてはいけない人が実は1人いるんだ。それは、宮崎駿監督。いつかスタジオジブリ作品の声優を務めてみたいんだよね。1日中話していられるくらい、ジブリ作品が好きなんだ。宮崎監督は本当に引退を撤回してくれたのかな? すごく気がかりだよ…」。

《text:Hikaru Watanabe》

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