『ヒストリー・オブ・バイオレンス』レビュー
『ヴィデオドローム』『ザ・フライ』など、人間生理を逆なでする性や暴力を描かせたら右に出る者のいないD・クローネンバーグ監督ですが、今回は彼らしい過剰さやグロテスクさはなりを潜め、バイオレンス・シーンにありがちな派手なアクションや劇的な効果はほとんどありません。強盗に襲われたヴィゴ・モーテンセンは、あたかもご飯を目の前にして箸を持つように、人間を前にして銃を撃ちます。しかし、正当防衛だろうが犯行だろうが暴力は暴力です。クローネンバーグの乾いた描写は暴力の本質を淡々と見せつけます。ラストの問いかけるようなヴィゴの目、それを受けるマリア・ベロの顔…。責めることはできない、でも許すこともできない。その正直さこそが愛なのではないでしょうか。
最新ニュース
コラム
-
【全受賞者公開】第62回百想芸術大賞、Netflix作品が主要部門を独占!映画部門は“異変続出”
-
6月2日(火)に特別講座を無料開催! 「マネー・ライフプランセミナー」&「A24期待作トーク」イベント【PR】
《》
この記事の写真
/