『ナイロビの蜂』レビュー
好き、愛してる、愛おしい。大切な人にその愛を伝えるために使う単語はたくさんあるし、それらはTVドラマでも日常でもたくさん溢れている。だけど「その想いに率直に生きるとはこういうことなんだ」「本当の意味はこうなんだ」、『ナイロビの蜂』を観た後、そう感じました。
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きっかけは、正義感溢れる情熱的な行動家である妻、テッサの突然の死。イギリスの庭園のように穏やかに生きてきた英国外交官の夫は、自ら危険な世界に飛び込み、彼女がなぜ死ななければならなかったのかということを追求していく中で、妻が巨悪と闘っていたこと、そしていかに自分のことを愛していたのかを知る…。
どうしてテッサはそんなことをしたのかという問いに対しての、「あなたを守るためよ」(to protect you)という友人の言葉、もう止めろという脅しに対しての「テッサが僕の家だ」(Tessa is my home)、つまりもう帰るところはないのだという夫の言葉……、美しいアフリカの風景の中で、これらの印象的な言葉が綴られていきます。前半は一級の"サスペンス"が展開し、後半で深い深い"ラブストーリー"に昇華するこの作品は、私的には今年上半期No.1! あなたは最近、大切な人に心からの愛を伝えましたか? 映画を観て確かめてみてください。
《シネマカフェ編集部》
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