“男ってずるい”そう思ってしまうのは自分が女だから? 『カンバセーションズ』レビュー
『カンバセーションズ』のアーロン(・エッカート)はどう見ても、ヘレナ(・ボナム=カーター)扮する昔の彼女に未練たらたらだ。「最近まで君の姿を探していた」だの、「初めて会った頃は…」だの言いまくる。そのくせ、ヘレナがいなくなってしまったら、そんな未練は吹き飛ばして若い彼女のところに平然と戻るのだ、きっと。
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“過去の恋愛”に対する男と女の認識の違いがこうもハッキリ分かれているのだとは思いもしなかった。だって女にとって、過去はあくまでも過去。10年前の恋人に会いたいとはあまり思わない。会ったら会ったで、それなりに相手はするけど、もう本気にはならないし、なれない。
加えて、このデュアルフレームの演出がとにかく小憎たらしい。女の行動が相手にどう見えるのか、どういう理由で男があんな言葉を吐くのか見えてしまう。「24」のデュアルフレームは緊迫感を演出しているけれど、『カンバセーションズ』のそれは、むしろ感情移入を促進させる。かつて経験した“ロマンティック”な瞬間を否が応でも思い出してしまう。過去を思い出したところで、薄れはしても決して消えないであろう傷の存在に気付いてしまうだけなのに。もし10年前の恋人と再会したら、どうなるんだろう? 自信がなくなってきた。
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