幅広い演技力で精力的に活動するユ・ジテ『ノートに眠った願いごと』を語る
『アタック・ザ・ガス・ステーション!』では一言もしゃべらないエキセントリックな学生、『春の日は過ぎゆく』では年上の女性に恋する純粋な青年、『ナチュラル・シティ』ではアンドロイドに恋をする孤独な警官、そして『オールド・ボーイ』では冷徹な復讐者、『美しき野獣』では仕事一徹の検事…など、出演作を観るたびに演技力の幅広さに驚かされるのが、韓国でも演技派として高い人気を誇るユ・ジテだ。その彼が久々に出演した正統派ラブストーリーが『ノートに眠った願いごと』だ。
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「シナリオと監督、共演者、そして製作会社、時には配給会社まで考えて出演する作品を決めるんです。今回は本当に良い条件が揃っていました。全てが良いと思えたので出演することにしたんです」と、本作へ出演した理由を語ってくれたユ・ジテ。「それにこんな素晴らしいラブストーリーを逃したくないという気持ちもありました」と。
しかし『春の日は過ぎゆく』以来、実に5年ぶりのラブストーリーへの出演である。どちらかというと、こうした純愛作品への出演は避けているような印象を受けていたが…。
「避けていたわけではないんです。『リメンバー・ミー』がヒットして以来、この作品で僕が演じた青年の優しそうな笑顔や純粋さなど、そうしたイメージでキャスティングされてしまうような作品が結構あったんです。でも、そうやってイメージだけで出演するのは避けたかったんです」。
本作では1995年に実際に起きたサムプン(三豊)百貨店の崩壊事故も描かれている。このことについてユ・ジテは「被害者の方がこの映画を観たときに迷惑になるような映画にしてはいけないという気持ちがまず最初に立っていました」と言う。
「あとは、僕が演じたヒョヌという人間は喪失感を持っている人物。それ作ったような偽物の喪失感になってはいけない、心から表現しなければいけないと思っていました」と、今回の役作りについて語る。
自身でもショートフィルムなどの監督をするなど、製作側での活動も目立つユ・ジテ。
「これからも、俳優と製作も並行してやっていくつもりです。ただ、あまり強迫観念を持ってやっていくのはイヤなので、出演にしても撮るにしても楽しんで仕事をしていきたいと思っています。特に出演作については、本当に自分が楽しめる、やりたいと思う作品に出演していきたいですね。人の評価を気にするのではなく、自分の主張を出しながら仕事をしていきたいと思います。これまでも、この映画に出たいと思って選んできました。その結果がこれまでの出演作です。挑戦する価値のある作品だと思えるものには、これからも出演していきたいです」。
そう話す彼の次回作は『春が来れば』のリュ・ジャンハ監督作品『純情物語』(原題)。
「韓国のインターネット上で漫画を描いているカンプルさんという人気漫画家がいるんですが、その人の作品が原作なんです。主人公は男性で平凡な公務員なんですが、その彼と、12歳年下の同じ干支の高校生との恋愛を描いたもので…援助交際ってことになっちゃいますね(笑)」。
どうやら、またもや新しいユ・ジテを観ることができそうだ。
《photo:Shunichi Sato》
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