緒川たまき「息を殺して観てほしい」大人の純愛『観察 永遠に君をみつめて』公開
自分の部屋の窓から見える丘の上にある家の少女に心奪われた10歳の少年。彼は40年にわたって彼女を、ただじっと観察し続けた。彼女もまた何も言わず彼に全てを見せ続けた——。汚れなき大人の純愛ドラマ『観察 永遠に君をみつめて』が11月10日(土)に公開初日を迎え、初回上映前に行われた舞台挨拶に主演の緒川たまきと小沢和義、平田満に横井健司監督が登壇した。
最新ニュース
レポート

“見られる女”弥生を演じた緒川さんはこの役の難しさについてこう語る。「弥生は病気のせいで、驚いたりショックなことがあると、それがすぐに死に結びついてしまうという奇病にかかっています。ドアの開け閉めや自分の足音にさえも気を遣わねばならなかったのですが、演じてみるとこれが本当に難しい。私自身、決してにぎやかなタイプではないのですが、十分に注意したつもりでも、監督に何度も『今のは弥生ではない』とダメ出しされました。“生命”というものに結びつけて弥生を演じることを意識しました」。そうして出来上がった作品について「デリケートな作品ですので、息を殺して観ていただければと思います」と語ってくれた。
“見続ける男”茂樹役の小沢さんはちょっぴりハスキーボイスでの挨拶。「聞き苦しくてすみません。声変わりしてまして(笑)。雨の中こんなに多くの方に来ていただいて感謝しております」とあいにくの天気で、おまけにレイトショーであるにもかかわらず、ほぼ満席となった客席に向けて笑顔で語った。
弥生の父・誠一に扮した平田さんは「静かで繊細で、心にしみる映画です。心ゆくまで楽しんでください」と観客に語りかけた。
緒川さんにさんざんダメ出しをしたという横井監督だが「観ていただければわかりますが、緒川さんは最高です!」とその演技を絶賛。そして「この作品は僕の映画の中では一番長尺なんですが、静かな映画であるのに長さを感じさせない作りになっています。楽しんで観て下さい」と自信を持って語ってくれた。
つかず、離れずの40年におよぶ愛が行き着く果ては? 『観察 永遠に君をみつめて』は渋谷Q-AXシネマにてレイトショー公開中。
《シネマカフェ編集部》
特集
この記事の写真
/