ファッション小噺vol.73 マイケル・ジャクソンが映画に!?
その映画では、冒頭から“その人”が登場します。遠くにいても、見まがうことがないような特徴的なファッションに身を包んだその人は、バイクでこちらに向かってきます。ごていねいに、バブルス君と思しきお猿さんまで連れて。
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
“その映画”とは、鬼才ハーモニー・コリン監督最新作『ミスター・ロンリー』。“その人”とはマイケル・ジャクソン。お察しのことと思いますが、もちろん本物ではありません。「なーんだ」と思った人、がっかりするのはまだ早いです。映画にはマイケルのそっくりさんが登場するのですが、演じるはラテンの貴公子、ディエゴ・ルナ。『天国の口、終りの楽園。』で、お姉さまの心をぐぐぐっと鷲掴みにしたあの子です。とはいえ、今回は終始マイケルに徹していて、奇妙なマイケル・スタイルに身を包んでいるので、麗しい姿は目撃できませんが。残念。
ディエゴ・ルナがマイケルのそっくりさんを演じるなんて不思議な話ですが、実際に見てみると、上手にその気にさせてくれます。インタビューをした際、「あなたがマイケルを演じるなんて、思っても見なかったわ!」と言ってみたら、「僕だって、想像もしなかったよ」と笑っていました。
ダンスも、マイケルの動きも猛特訓し、ストリートパフォーマーとして実際にパリで8ユーロを稼いだという彼。それでマイケルを演じる自信がついたそう。でも、あれだけ特徴のある外見や服装をしている人を真似するのは、ファッションを役作りの足がかりにできるので、なかなか面白いのかもしれませんね。
ちなみに共演はマリリン・モンロー(サマンサ・モートン)、チャーリー・チャップリン(ドニ・ラヴァン)、エリザベス女王ほか。それぞれ似ていたり、似ていなかったり。でも、いずれの人物も外見があまりに特徴的なので、似ていなくてもすぐにわかるのでご心配なく。
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