本を語り合い、自分を見つめ直す 『ジェイン・オースティンの読書会』トークショー
ウィットと風刺に富んだスタイルで、「自負と偏見」や「エマ」などの名作を残し、いまも世界中から愛される英文学の女王、ジェイン・オースティン。彼女の作品を読む読書会を通して、6人の男女の恋愛や成長するさまを描いた『ジェイン・オースティンの読書会』が4月12日(土)より公開される。これに先駆けて、3月30日(日)、本作の試写会と参加者30名による読書会が開かれ、原作本翻訳と映画字幕監修を担当した矢倉尚子と、元・フジテレビアナウンサーの岩瀬恵子によるトークショーが行われた。
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日本ではあまり聞き慣れない、この“読書会”。だが、矢倉さん曰く「アメリカではミドルクラスの3人に1人が読書会に参加するほどの読書会ブーム」だそうで、その人気ぶりは、TVドラマの「LOST」や「デスパレートな妻たち」、そしていま話題の「Lの世界」の中に登場するエピソードでも確認できる。そもそも「読書会とは、ある共通の本を事前に読んで集まり、その本について各自の意見や感想を述べ合うもの。ガチガチの議論というよりは、お酒やおいしい食事を楽しみながらの交換会です」と解説する矢倉さん。そのきっかけとなったのは、名司会者のオプラ・ウィンフリーが自分のTV番組で、読書会を主催したことにあるのだとか。
一方、岩瀬さんは、自身のジェイン・オースティンとの思い出について語ってくれた。「私のジェイン・オースティンとの出会いは高校生のとき。課題本で読まされたのが最初です。そのときは正直つまらなかったのですが、いま読み返すと本当におもしろい。大人になって良さがわかる作家ですね」。
2人の対談後、参加者はジェイン・オースティンのチームと、募集時に一番希望が多かった江國香織のチームに分かれ、いよいよ読書会がスタート。映画にちなんで、スターバックスのコーヒーと軽食、そしてワインが用意され、参加者は映画の感想や本について思い思いに語った。そして終了後、「初めて読書会というものに参加してみたが、予想以上に面白かった。初めて会う人とでも、共通の本を読んでいるだけで盛り上がるんですね」、「本屋さん主催で定例化してほしい」など、様々な声が寄せられ、読書会の魅力が知られる大きなきっかけとなったようだ。
「共通の本について話をすることで、集まった人々の交流が深まり、気づかなかった友人の一面が見られたりします。気負わず、読書会をなされては」と矢倉さんもお薦めする読書会。日本でも、この映画をきっかけにブームが起きるかも?
『ジェイン・オースティンの読書会』は4月12日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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