【G.W.は何を観る?】ウソかホントか、あなたは見抜ける?『デュプリシティ』
元MI6と元CIAの男女。共に企業スパイとして雇われている2人が、そのさらに裏で手を組み、狙いの“企業秘密”で大儲けしようと企んでいた。しかし、その“企業秘密”の周りには幾十にも罠が——。ジョージ・クルーニー主演の『フィクサー』でアカデミー賞7部門にノミネートされたトニー・ギルロイが手がける最新作。名女優ジュリア・ロバーツの本格復活作としても注目を集めているのが『デュプリシティ〜スパイは、スパイに嘘をつく〜』だ。
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とにかく「ややこしい」ストーリーが本作の魅力。ライバル企業の内部に潜入する女スパイ・クレア。彼女はどちら側の人間なのか? どっちが嘘でどっちが本当か、分かっているつもりでも、そのスパイテクニックに観ている人は混乱させられる。加えて話を複雑にするのがクライヴ・オーウェン演じる男スパイ・レイ。クレアとは恋仲のはずが、2人の関係を邪魔するのは“スパイ”という職業病。嘘をつき、相手を疑うことのプロである2人にとって、互いを信頼することは困難なこと。観客は「どっちかが騙されているのでは!?」という疑いを拭いきれないまま、ストーリーはクライマックスを迎える。
ただし、舞台はIT企業や軍事企業でもなく、身近なトイレタリーメーカーであり、難しいこと抜きに登場人物たちの巧みな心理戦だけを存分に味わえる。果たしてライバルなのか、パートナーなのか? 愛情なのか、嘘なのか? 2人が出会った5年前と現在の間を行き来しながら、2人の計画、そして企業の企みが紐解かれていく。相変わらず美しいジュリアと、(日本ではイマイチ華を咲かせていないが)クライム・サスペンスの顔となりつつある実力派・クライヴの“スパイ版『Mr.&Mrs. スミス』”のようなライトなエンターテイメント・ムービーとして十分に楽しめる。
《シネマカフェ編集部》
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