黒木メイサ インタビュー「人との関わりの中で作っていく楽しさがやっと分かってきた」
ものすごい無礼を承知で明かすと、インタビュー前に資料で彼女について調べた際に、彼女がまだ21歳と知って少し驚いた。では何歳くらいだと思っていたのかと言われてもうまく答えが出てこないのだが…。押井守監督は『アサルトガールズ』を監督するに当たって、黒木メイサを主演に起用した理由として「生活感を感じさせなくてファンタジー向きなところ」と答えているが、こちらが感じた年齢についての驚きも、同じ種類のものかもしれない。年齢や生活感といったものを超越した存在感を彼女は持っている。果たして黒木メイサ自身は、自分について、作品について、今後について何を感じ、考えているのか?
最新ニュース
インタビュー
-
『トンイ』女優ハン・ヒョジュ、ミラノで自由を満喫!飾り気のない姿に“ほっこり”【PHOTO】
-
大東俊介が北乃きい、佐野和真らと共演の携帯配信ドラマで“憧れのお兄さん”役に
-
「短くて面白い」が選ばれる新時代――新たな配信サービスの挑戦

「届いた台本が絵コンテで、『早速、押井ワールドだ!』って嬉しくなりました」
冒頭の、押井監督が語った起用の理由について話を振ると、黒木さんは「困りますね、そういうこと言われると(笑)。嬉しいようなさみしいような…まあ、そのおかげで今回の役をいただけたわけで、ありがたいですが」と苦笑いを浮かべた。これまでにも押井作品は観ていたという彼女だが、オファーに対して即出演を決めたという。
「まず、届いた台本が絵コンテだったんですよ。『早速、押井ワールドだ!』って嬉しくなりました。(押井作品の)『アヴァロン』やいくつかの作品は観てたんですが、自分がこの世界に入ったら、どういう風に生きられるのか興味がありました」。
本作に出演するに当たって、彼女が監督に出した希望。それは「アクションをやりたい」ということだった。
「これまでにも舞台で、動きのある芝居はやらせてもらってたんですが、映像ではなかった。映画でアクションをやりたいという気持ちはずっとありました。監督にそう話したら、この映画ではアクションに関して空手を取り入れたい、とおっしゃっていて。実は監督自身も空手をやられるらしいんです。実際、撮影前に監督が通っている道場に行って指導を受けました。現場では押井監督が自らアクションの指導をしてくださって、面白かったですね」。
自身で語ったように、これまでに舞台ではかなり激しく体を使っているし、今年春に公開された『昴−スバル−』でも肉体を駆使した激しい演技を見せている。本作では、どういったところがこれまでと違ったのだろうか?
「カメラに対して見せる、ということを初めて意識しましたね。舞台では最初からずっと通しで演じているので、感情に任せてアクションを行う部分があるし、お客さんから見て、殴ったり蹴ったりしているように見せていたんですが。今回は、絵コンテを見ながら1カットずつ——“1シーン”ではなく“1カット”ずつ、丁寧に撮っていきました。流れの中で撮影しつつも、狙いはこの1カットだけ、というようなこともあって、難しさはありました。あとは銃によるアクションですね。これも監督が、弾丸の詰め方から捨て方まで直接指導してくださって(笑)、楽しかったです」。
「出しっぱなしではなく、常に吸収していきたい」
では、完成した作品を観ての自身の感想は?
「やっぱり押井作品は、人を惹きつけて、突き放すんだな、と(笑)。自分が演じたGRAY(グレイ)についても、監督と話をして、ゲームのキャラクターとしてではなく、あくまでもゲームの中で生活している一人の女性として演じたんですが、完成した作品を観て、自分の頭の中で描いていた想像とそこまで差がなかったですね。実は、菊地(凛子)さんと佐伯(日菜子)さんと撮影でお会いする機会はなかったんです。完成した作品を観たら、菊地さんの役が結構、人間離れしててすごくびっくりしました。三者三様で面白いバランスだな、と」。
10代半ばでいきなり、つかこうへいの舞台で主演デビュー。そこから舞台に映画にドラマにと次々と出演。今年だけでも連続ドラマ、単発ドラマに1本ずつ、映画は本作を合わせて3本、さらに主演で2本の舞台に出演している。多忙な日々の中で自身の中で感じる成長、変化について聞いてみた。
「まず、出会いに恵まれていると思います。その中で、最初の頃は現場にもなかなか慣れなくて、出会った人たちとの関係も、その作品だけで終わっていました。私もとにかく作品を作ることに必死で…。でも、そこにたくさんのスタッフが関わっていて、撮影のずっと前から動いている人たちがいて、その人たちとの関わりの中で作品を作っていく楽しさが、最近やっと分かってきた気がしますね」。
「いま、楽しいか?」という愚問に、黒木さんはニコリと21歳の笑顔で「うん、楽しいです」とうなずき、こう続ける。
「まだまだ目の前のことに立ち向かうのに精一杯のところはあります。やっぱり、作品と出会って、ひとつの役を演じるって相当エネルギー使いますよ。でも、いままで生活してきた中で感じたことや経験したことが役に繋がったり、役で発散できたりもするんです。最近、出しっぱなしにしてると出すものがなくなってくると思ってて、常に吸収していきたいって強く感じるんです。もちろん、人間は傷つこうと思って傷つけるものでもないのですけど…自然な流れの中でもっと吸収して、発散、発信していけるようになりたいです」。
《photo:Hirarock》
特集
関連記事
-
大東俊介が北乃きい、佐野和真らと共演の携帯配信ドラマで“憧れのお兄さん”役に
最新ニュース -
高岡蒼甫インタビュー「恐い人だと思っていましたって言われること、あります(笑)」
最新ニュース -
黒木メイサは自転車、押井守は黒帯、菊地凛子はモツ鍋? 今年を総括
最新ニュース -
三浦春馬&佐藤健がN.Y.の中心で鍋をつつく? 5日間の旅を収めたDVD発売!
最新ニュース -
押井守ファン必見!『アサルトガールズ』公開記念企画の大賞賞品を監督が直々に決定
最新ニュース -
黒木メイサ、押井守のオヤジギャグに動じず 芸能レポーターの質問にも動じず
最新ニュース -
黒木メイサ、獅童との交際への執拗な質問もクールにかわす!『アサルトガールズ』会見
最新ニュース -
押井守最新作! 黒木メイサ主演『アサルトガールズ』予告編到着
最新ニュース -
黒木メイサ、英語アフレコに初挑戦 巨大モンスター“スナクジラ”と戦う!
最新ニュース -
黒木メイサと菊地凛子が女ハンター役で共演! 押井守『アサルトガールズ』公開決定
最新ニュース -
輝く! 男たちの競演 vol.2 肉食系男子、どう? 『クローズ』&『ドロップ』
最新ニュース -
山田孝之「異なる役を楽しんでます。『ムチャクチャな顔にしてやる!』って(笑)」
最新ニュース -
“ワルメン”もこれが見納め? 『クローズ ZERO』卒業式で、小栗旬「感無量」
最新ニュース -
最凶カラスども大暴れ 小栗旬は三浦春馬に「ピュアなままスクスク育って!」とエール
最新ニュース -
黒木メイサの放つオーラに平岡祐太“草食系”気味? 「気が弱いので近寄れない…」
最新ニュース -
平岡祐太、『昴』でヒロイン支える男を好演「すばるのブレない“魂”に圧倒された」
最新ニュース -
黒木メイサ「私もすばるも一匹狼」 天才バレリーナ熱演の『昴−スバル−』完成披露
最新ニュース -
【ゆうばり映画祭レポート01】『クローズ ZERO II』でやんちゃに幕開け!
最新ニュース -
黒木メイサ、脅しに耐え熱演! 桃井かおり「愚痴ったらシメてやったのに」と残念そう
最新ニュース -
紋付き羽織はかまの小栗旬、“カラス”どもを率いての初詣で「やれんのか!」
最新ニュース
この記事の写真
/