『エターナル・サンシャイン』の世界にうっとり…中目黒×映画「ナカメキノ」満員御礼
映画と中目黒をもっと好きになってもらおうと生まれた、無料の映画&トークイベント「ナカメキノ」。1月26日(土)に、記念すべき第1回『エターナル・サンシャイン』上映会が開催された。
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
開場となったのは、いつもは学生たちであふれる中目黒バンタン・ゲームアカデミーのデッサン教室。さまざまなスタイルで楽しめるよう、ソファやベッド、チェア、照明や本などの小物まで、映画をイメージした空間演出が施された部屋は、あっという間にたくさんの観客で埋め尽くされた。
そして「ナカメキノ」の特徴の一つであるトークショーでは、「妄想!『エターナル・サンシャイン』論」と題し、松崎健夫(映画文筆家)と中井圭(映画解説者)が映画上映の前後にトークショーが行われ、上映前には構成が複雑な本作を観るポイント、注目するポイントについて語られた。
「時間軸が流動的な作品なので、ブレないポイントとしては、クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)の“髪の毛の色”ですね」と分析する中井さんに、松崎さんも「物語を分かりやすくするために、ミシェル・ゴンドリー監督が“記号”を置いていっているんですね」と頷く。
さらにゴンドリー監督の撮影手法について話が及ぶと「2人が出会うシーンの音楽なんかは、普通とは逆のことを敢えてやっています。最近はBGM的に後から音楽をあてることも多いですが、この作品は明らかに撮影する段階から音楽が考えられていますね。『○○のテーマ』などといった“この音楽を聴けばこの映画と分かる”、そういう音楽ばかりが映画音楽ではない、そう感じさせてくれます」と松崎さんは解説する。
上映後、劇中の主人公2人がその後どうなったか客席に尋ねると、ハッピーエンドを予想する人はわずかというリアルな反応が…。鑑賞後ということで、「何度観ても後半グっと泣きそうになりますね」(中井さん)、「最初なんだ? この展開は? と観ていると、全てのシーンが後半効いてきて、最後にはものすごく切ない気分になりますよね」と力説する2人によるネタバレありの、より作品に入り込んだトークが繰り広げられた。
途中、偶然訪れていた俳優の中村靖日(『運命じゃない人』)も客席からトークショーに飛び入り参加し、トークショーは大盛り上がり! 大きな拍手が寄せられる中、「ナカメキノ」vol.1『エターナル・サンシャイン』は幕を閉じた。「ナカメキノ」vol.2は2月16日(土)の開催を予定している。
「ナカメキノ」公式サイト:nakamekino.jp/
《シネマカフェ編集部》
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