真木よう子主演作『さよなら渓谷』 原作者・吉田修一からコメント到着…その感想は?
「パレード」「悪人」「横道世之介」などで知られる芥川賞作家・吉田修一の同名小説を、真木よう子主演で映画化した『さよなら渓谷』。
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緑豊かな渓谷で起こった幼児殺害事件。実母が容疑者として逮捕され、事件は収束へ向かうかと思われた。しかし、隣家に妻と暮らす尾崎俊介(大西信満)が、その母親と不倫関係にあったという疑惑が浮上。その証言をしたのは、俊介の妻・かなこ(真木よう子)だった。やがて、事件取材を続ける記者(大森南朋)は、15年前に起きた残酷な事件の加害者が俊介、被害者がかなこだったという事実を知る――。
吉田さんは、鑑賞直後には鳥肌が立ったというほど魅了された様子で、「まるでドキュメント映像を見ているようでした。神がかった冒頭シーンからすでに圧倒されていました。これは、壮絶な物語ではなく、壮絶な物語の中へ墜ちていった男と女の姿を描いた映画なのだと思います」と、大森監督が作り上げた作品世界に惜しみない賛辞を送っている。
真木さんが、憎しみと愛情の狭間で揺れ動く女性を官能的に演じたことでも話題の本作。「真木よう子さんの素足、大西信満さんの汗、大森南朋さんの腹、鈴木杏さんの声、新井浩文さんの眼光、井浦新さんの手、鶴田真由さんの黒髪、そして真夏の渓谷、その何もかもが生々しく、美しかった」という言葉からは、実力派俳優陣がそれぞれ強烈な存在感を放っていることも伝わってくる。
原作は、実際の事件で娘を殺した疑いを掛けられている女性がマスコミに取り囲まれているワイドショーの映像をきっかけに生み出されたそうだ。実母による娘の殺害、運動部の学生による集団レイプという衝撃的な事件を題材にしながらも、描き出されるのは集団に囲まれ怯える女と、取り囲む側でありながらその女にのめり込んでいく男、さらに過去に加害者と被害者だった夫婦の、複雑に絡み合う人間関係と“極限の愛の形”。
原作者をも圧倒した映像の魅力と、豪華キャストが紡ぎ出す濃密な男女の物語に、観客の誰もが感情を揺さぶられるはずだ。
『さよなら渓谷』は6月22日(土)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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