スカーレット・ヨハンソン、 “声のみ”の出演でローマ国際「最優秀女優賞」の快挙!
ベストセラー絵本の世界観を見事に映画化した『かいじゅうたちのいるところ』以来、4年ぶりの新作となるスパイク・ジョーンズ
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近未来のロサンゼルス。セオドア・トゥオンブリー(ホアキン・フェニックス)の職業は、他人の代わりに想いを伝える手紙を書く“代筆ライター”。だが、彼自身は長年連れ添ってきた妻(ルーニー・マーラ)と別れたばかりで、想いを引きずっていた。
そんなある日、彼は最新型人工知能(OS)“サマンサ”(スカーレット・ヨハンソン)に出会う。出会ったといっても、彼女は実体を持たないのでただの女性の声でしかない。けれど、コンピューターの画面の奥から発せられるその声は、個性的で繊細かつ洞察に満ちていて、セオドアは次第に“彼女”に魅了されていくのだが…。
スパイク・ジョーンズ監督が4年ぶりに描くのは、監督自身が脚本も手がけたオリジナルのラブストーリーだ。現代世界で進化する“誰かと繋がっていたい”という人間の欲望の本質を描き出していく。
先日の第8回ローマ国際映画祭・レッドカーペットには、出演のホアキン・フェニックス、ルーニー・マーラ、スカーレット・ヨハンソンと、スパイク・ジョーンズ監督が参加。そして人工知能“サマンサ”の声を演じたスカーレットが、声のみの出演にも関わらず、異例の「最優秀女優賞」を受賞した。
本映画祭において、声だけの出演でスクリーンに姿を現さない俳優が同賞を受賞するのは史上初。アメリカ、イタリアほか各国のマスコミの間でも物議を醸すことになった。
当のスカーレットは、「賞を頂けて本当に光栄です。直接受け取れたらよかったと思いながら、“空からあなたを見守っている”という今回の私の役柄からいえば、これはこれで正しいかもしれないと思います」と、喜びの“声のみ”を寄せた。
さらに「子どもの頃に触れた作品の“声の出演者たち”にもお礼を言います。体を持たないまま生き生きとした役を作り上げるのはとても特別な経験でした。ローマ国際映画祭の審査員の方々には、その評価とお耳に感謝を申し上げます。本当にどうもありがとう」と、異例ともいえる受賞に感謝を示した。
これを受け、海外を中心にオスカー有力の呼び声も高まっている。もし、声だけの出演でオスカー受賞となれば史上初の快挙。「Variety」誌では「オスカー投票者はスカーレット・ヨハンソンの『her』における演技を評価の対象にしなければならない」、「声のみの出演が“半分の演技”なので受賞に値しない、という者もいるが、ジャン・ドゥジャルダン、ジェーン・ワイマン、ジョン・ミルズは声なしの出演でオスカーを受賞した。彼らは“半分の演技”だっただろうか? それは違う」といった記事をアップするなど、スカーレットがオスカーを受賞し歴史を変えるか? と期待する声も多い。
フランス人ジャーナリスト、ロマン・ドリアック氏とスピード婚約の後、先月には米誌「Esquire」で“最もセクシーな女性”に再び選出されたスカーレット(2度の受賞は史上初!)。
「9歳のときにはもうウイスキーとタバコの吸い過ぎでやられたバカみたいな声だったの」とある取材で答えるなど、以前は声にコンプレックスがあったようだが、本作の12月18日(現地時間)からの米公開を前に、最もセクシーな女性による 最優秀女優賞ものの声の演技に注目だ。
『her』(原題)は2014年春、全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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