“子宮頸がん”の真実を描く…安田美沙子・主演作『いのちのコール』初夏公開
女性特有のがんの中で、患者数は乳がんに次いで第2位を占める子宮頸がん。特に20~30代の若い女性に限っていえば、最もかかりやすいがんとされており、日本人女性の年間死亡者数は3,500人に上るという
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このほど3月3日(月)の雛祭り、すべての日本人女性が健やかに生きていくことを願うその日を前に、安田美沙子を主演に迎えて贈る、子宮頸がんについて考える映画『いのちのコール ~ミセス インガを知っていますか~』が初夏、劇場公開されることが決定した。
本作の主人公は、安田美沙子演じる女性・たまき。人生の最後の日に、大好きなラジオDJ・マユミ(室井滋)の番組に電話する。マユミは長年の勘で、彼女が自殺を考えていることを察し、思いとどまるように懸命に説得するが、やがて彼女が子宮頸がん患者であり、夫とも離れ仕事も退職していたことを知る。
マユミが彼女を救うためにしたこと…それは、多くの子宮頸がん経験者リスナーからの励ましの声を聞かせることだった。「あなたはひとりじゃない」…女性たちの声がそう、たまきに呼びかける――。
本作の企画者・渡邉真弓さんは2009年に子宮頸がんを発症。病気と闘いながら、検診の大切さと生きることの素晴らしさを伝えたいと手記を綴り、映画化を企画した。その企画書を託された37歳の小池和洋プロデューサー、29歳の蛯原やすゆき監督は感銘を受け、この企画に賛同。若きクリエイター2人は各方面に奔走し、思春期の性教育のあり方やワクチンの副作用問題などでも注目されている、子宮頸がんの“真実”を描く映画を作り上げた。
子宮頸がんは、性交渉によるHPVウイルスが原因でかかる点が特徴的だ。HPVウイルスは、男性の9割が一度は感染しているといわれており、性交渉のある男女であれば誰でも感染する可能性がある。だが知識の不足、病気への偏見は、患者たちに、病気以外にも多くの苦しみを与えているのが現状だ。
本作の主演を務めた安田さんは、「最初にお話をいただいた時、女性として、この子宮頸がんについてのお話に取り組むということは責任も感じましたし、意義があることだと思いました」と語り、「体験談などもリサーチして取り組みました。この映画が子宮頸がんについて考えるきっかけになってもらえたら嬉しいです」とコメントを寄せている。
また、蛯原監督も「僕はこの映画を誰に一番見てほしいかと聞かれたら、性行為に興味を抱く“若い世代”と答えます。特に男性です」と応じる。
「子宮頸がんは女性の病気ですが、元々は男性が持っているごくありふれたウイルスであるHPVウイルスが性的接触によって感染することが原因です。また、取材していく中で感じたことの一つに“子宮頸がんに対する偏見が多い”ということです。偏見に苦しんでいる方が多くいるということを知ってほしいです。この作品を通して一人でも多くの方が、子宮頸がんの正しい知識を持ってもらうことができたら本当に嬉しく思います」と、本作の背景にある想いを語った。
「できればあなたの花嫁姿を見て、あなたの子どもも抱いてみたかった」…企画者の渡邉さんは、娘にこう綴り、本作の完成を見ることなく亡くなっている。女性は“自分の体を大切にする”、男性は“大切な人の命を守る”。彼女が託した、すべての女性、そしてカップルに贈るメッセージをこの映画から受け取ってほしい。
『いのちのコール ~ミセス インガを知っていますか~』は初夏、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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