ジョニー・デップの“素顔”を覗く…映画『マンガで世界を変えようとした男』
現在、シアター・イメージフォーラムで公開中の『マンガで世界を変えようとした男―ラルフ・ステッドマン』。風刺漫画家として知られるイギリス人アーティスト、ラルフ・ステッドマンを信奉する著名人は数多いが…
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本作は、社会への痛烈な怒りとエネルギーに満ちた風刺マンガで一躍その名を轟かせた、ラルフの創作活動の源泉を探るドキュメンタリー。77歳になったいまも現役である伝説の芸術家の素顔を、奇抜な特殊メイクで映画出演のたびに話題を集める個性派俳優のジョニーが引き出していく。
ラルフのコレクターは、『Dr.パルナサスの鏡』のテリー・ギリアム監督、俳優のビル・マーレイなど著名人も多いことで知られているが、その中でもジョニーはラルフから「多くを学び、多大な影響を受けた」と語る熱烈なファン。
強烈な個性を放つこの2人にはジャンルを越えて、アーティストとしての大きな共通点がある。
ラルフは純粋な“アート”を追求したいと願いながら、表現手段として“マンガ”を選び、常に歪みねじれた、不穏かつ挑発的なスタイルで表現し続けてきた。
一方、デビューと同時にアイドル的人気を博したジョニーは、二枚目のルックスゆえに王道の活躍を期待されていたが、ハリウッドのメインストリームとは一線を画した作家性の強い作品に好んで出演してきた。『シザー・ハンズ』を始めとする鬼才ティム・バートンとのタッグや、あえて美しい顔を隠すような特殊メイクを施す役どころ、はたまた『リバティーン』のような破天荒な人生を生きた人物を演じるなど、ことさらに俗にいう“ハリウッド映画”の王道路線から外れようと葛藤してきた。
そんな表現方法へのこだわりがラルフへのシンパシーを感じ、ジョニーを魅了してやまないのだそうだ。作中の会話からもたびたび、ジョニー自身がラルフのファンであると同時に、年の離れた友人といて接する様子が収められており、ジョニーもインタビューアーでありながら、一人のアーティストとして“素”の姿を見せている作品となっている。
創作現場の風景、これまで誰にも語ることのなかった親友ハンター・S・トンプソンの死について、ラルフが明かす貴重な撮影ができたのは、そんなジョニーだからこそと言えるのではないだろうか。
偉大な漫画家ラルフ・ステッドマンと稀代の名優ジョニー・デップ…2人の触れ合いを通して見えてくる“素顔”を劇場で覗いてみて。
『マンガで世界を変えようとした男―ラルフ・ステッドマン』はシアター・イメージフォーラムほか全国にて公開中。
《text:cinemacafe.net》
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