【MOVIEブログ】4月オススメ映画『そこのみにて光輝く』ほか
4月のイチオシ映画は…
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『そこのみにて光輝く』
傷ついた男女の愛の物語だが、それ以上に家族の映画として胸を打たれた。家族に縛られた女、家族を守りたい男、そして、初めて家族を持ちたいと思った男。様々な家族の形を突きつけられ、家族を想い、自分の家族に会いたくなった。函館の寂れた地の匂い、不器用だけど懸命に生きる人間の佇まい、映像から生々しい空気感が伝わってくる。愛を求め合う綾野剛と池脇千鶴、ふたりを繋ぐ菅田将暉、3人の関係性がすごく魅力的。彼らには、幸せになってほしいと心から思った。そしてもう1人、最低な男を演じた高橋和也もすばらしかった。役者の力を堪能した。池脇千鶴と菅田将暉に今年の映画賞を必ずあげてほしい。
『アデル、ブルーは熱い色』
高校生の時、何も手をつけられなくなるほど、恋愛が人生の大半を占めていた。アデルの恋の一部始終を体感し、そのころの記憶を呼び起こされた。食べる、寝る、恋に落ちる、セックスする。素直に、欲望のままに、若さのままに。執拗にクローズアップで見せられるアデルの表情が、たまらなく愛らしい。恋愛から人生の物語にシフトする後半の展開が凡庸で少し長さを感じた。十代の恋の煌めきを映した前半だけでも、一本の傑作になっただろう。
『チョコレートドーナツ』
ダウン症の少年マルコを引き取る、ゲイのカップル。新しい家族となって一緒に暮らす、ただこれだけの慎ましい幸せさえ叶わないなんて。自分だったらここまではできないだろうと、人の温かさに心が洗われた。一番心に響いたのは、裁判中の弁護士ポールの言葉。きれいごとじゃない本音に深く感動した。ひとつ注文するなら、3人が暮らすシーンをもっと長く見たかった。マルコの笑顔が切なく頭に残る。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
生身をぶつけるアクションも、国家規模の壮大なストーリーも、どちらもリアル志向で抜群に面白い。普通の人間っぽいヒーロー、スカヨハ演じるブラック・ウィドウのキュートな魅力、暗殺者の異様な存在感といい、各キャラの個性が活きた見せ場の連続。アメコミもの、大味なハリウッドものが苦手な人も見逃すと損する出来ばえ。マーベルに特に愛着は無かったけど、来年のアベンジャーズ2が猛烈に楽しみに。エリザベス・オルセンに期待!
《text:Shinpei Oguchi》
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