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宮崎駿&高畑勲ら“巨匠”とは違う独自視点…鈴木敏夫が語る『思い出のマーニー』

スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが7月7日(月)、最新作『思い出のマーニー』の公開に合わせて開催される美術展「思い出のマーニー×種田陽平展」のキャンペーン記者発表会に出席。改めて米林宏昌監督による…

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鈴木敏夫/美術展「思い出のマーニー×種田陽平展」キャンペーン記者発表会
鈴木敏夫/美術展「思い出のマーニー×種田陽平展」キャンペーン記者発表会 全 15 枚
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スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが7月7日(月)、最新作『思い出のマーニー』の公開に合わせて開催される美術展「思い出のマーニー×種田陽平展」のキャンペーン記者発表会に出席。改めて米林宏昌監督による本作の魅力について語った。

英国の児童文学を北海道を舞台に置き換えて映画化した本作。鬱屈した思いを抱える少女・杏奈が、療養先である北海道の湿地での不思議な少女・マーニーとの出会いをきっかけに、少しずつ心を開いていくさまを描き出す。

今回、映画美術の第一人者である種田陽平を美術監督に招聘。展示ではマーニーが暮らす洋館“湿っ地屋敷”の内部を細かなディティールに至るまで再現されており、来場者が作品の世界観を体感できるようになっている。

昨年公開された『風立ちぬ』で宮崎駿監督が長編映画からの引退を表明。本作は、宮崎駿、高畑勲という2人の巨匠が全く携わらずに製作された初めてのジブリ作品であり、今後のジブリアニメの行く末を占う意味でも注目を集めている。

2010年に『借りぐらしのアリエッティ』で長編映画監督デビューを飾り、同作を興行収入90億円を超える大ヒットへと導いた米林監督の2作目の長編作品となるが、米林監督から鈴木プロデューサーに「やり残したことがあるからもう1本、監督をやりたい」と申し出があったという。

元々「原作が大好きで、ひとりの少女の通過儀礼を描いた作品であり、児童文学の中でもいい作品だと思っていた」という鈴木プロデューサーは、そこで米林監督に「思い出のマーニー」の映画化を提案したそうだ。

「心の中を描いた作品であり、映画化するのは難しい原作。どう料理するかは麻呂(=米林監督)次第だった」と鈴木プロデューサー。一方で「麻呂は女の子を描くのがすごく得意。この作品の最大の特徴は、ジブリに今までなかった2人のヒロインが出るということなので、直感で『思い出のマーニー』がいいと思った。それと、宮さん(=宮崎監督)は引退はしたけど毎日、ジブリに出社してるんです。『オレはもう口も手も出さない』と言ってるけど、僕の知る限りで、そんなはずはない(苦笑)。でも、女の子2人の物語なら宮さんも手の出しようがないと思った。あの人が口を出すのは男女の話のときだから。そんな思いもありました(笑)」と意外にも宮崎駿監督の存在までもが本作の製作の一因であると明かした。

その上で、完成した作品について、宮崎監督も高畑監督も絶賛していることが先日の会見で明かされたが、鈴木プロデューサーも同じ思いのよう。「今回、2人の巨匠の作品と一番違うのは、製作期間が彼らの作品の半分だということ。その中で、よくこれだけのアニメーションを頑張って作ってくれた。米林監督と西村(義明)プロデューサーはよくやってくれたと思う」とねぎらう。

さらに「個人的な感想」と断った上で、「久しぶりにジブリが帰ってきたという感想を抱きました。宮崎監督、高畑監督は“構え”が大きいので、いままでのジブリと違う作品になりがちだけど、身近で手に届くところにジブリの魅力はあると思う」と両巨匠とは違った魅力についても語った。

映画『思い出のマーニー』は7月19日(土)より公開。

「思い出のマーニー×種田陽平展」は江戸東京博物館にて7月27日(日)より開催。

《シネマカフェ編集部》

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