【玄里BLOG】デミアン・チャゼル監督『セッション』
今年、これを超える作品にはもう出会えないんじゃないかと思ってます『セッション』。
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ベルリン国際映画祭の帰りの飛行機で観ました。ちっちゃいスクリーンながら神業的完璧なフォーカス合わせに唸り( 各楽器と演奏者の手がまあカッコよくに映る!)
この人たちは本物のミュージシャン?それとも俳優?(鬼教師の役の人はよく映画で観るけど)と惑わされるほどの芝居に加えて
音楽映画、はたまた青春熱血映画かと思いきや『ブラック・スワン』を思わせる人間スリラー!という
本当に、本当に『生まれてきてくれてありがとう』作品。
ストーリーは、
ある名門音楽大学でトップの人のみを集めたバンドに入れるのは一握りの人だけ。
夜遅く教室に残って練習していた主人公ニーマンに思わぬチャンスが訪れる。
が、待っていたのは鬼教師フレッチャーによる壮絶なレッスン、罵詈雑言、容赦のない才能差別------やがてニーマンは家族も恋人も顧みず狂気の世界に突入していく。
実は鬼教師フレッチャーを演じているのは『スパイダーマン』シリーズでおなじみのJ.K シモンズで、先日のアカデミー賞で納得の最優秀助演男優賞受賞。
映画を見ている間、演技学校に通っていた頃が思い出されて(他の女の子はみな三ヶ月と立たずに辞めるところだった)
こういう時間あったなあと胸は熱くなるわ背筋は凍るわの臨死体験をしました。
そして確信したのは、『才能は枯れない絶対に。努力する限り。』ということ。
サンダンス映画祭グランプリ受賞作でもある今作、さらに驚くのは監督がまだ28歳なんです。
デミアン・チャゼル-------グザヴィエドランに続きすごい才能が続々と。
公開は4月17日(金)TOHOシネマズ 新宿ほか全国順次ロードショー予定です。
PS. とても信用している映画解説者で友人の中井圭さんいわく 、『この映画の見どころは才能を開花させるために人として大切なものをそぎ落としていくことで人間がクズになっていくところ』と言っていました。まさに。映画に出てくるのがいいひとばかりじゃつまらないもの。
玄里
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《text:Hyunri》
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