【予告編】フリーダ・カーロの遺品を世界的写真家が撮影! 時を巡るドキュメンタリー
その波乱に満ちた恋多き人生が映画化され、「VOGUE」誌の表紙に登場したり、日本でも「Cabane De Zucca(カバン・ド・ズッカ)」のイメージキャラクターや、雑貨・Tシャツのデザインに採用されたりと、いまもなおアイコン
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自画像を中心とするシュルレアリズムの作風が世界的に評価されただけでなく、生涯、身体の痛みと闘い、メキシコ近代化の荒波に翻弄されながらも、恋多き情熱的な生き方で、没後もなお多くの女性たちの共感を呼んでいるフリーダ・カーロ。その人生を映画化したサルマ・ハエック主演の『フリーダ』('02)は、アカデミー賞6部門にノミネートされた。
そして、2012年。死後58年を経て初めて公開された彼女の遺品を、写真集「ひろしま」で原爆で亡くなった人々の衣服を撮影するなど世界的に注目される女性写真家・石内都が撮影する姿を追ったのが本作。
現在はフリーダ・カーロ博物館《青の家》となっているメキシコシティの生家を訪れた石内氏の前には、フリーダのアイデンティティを支えた伝統衣装やアクセサリー、絶え間ない身体の痛みを想起させるコルセットや医薬品など、膨大な数の遺品が一つ一つ並べられていく。それは女性として、ひとりの人間としての喜びや誇りとともに、さまざまな“痛み”を抱えながらフリーダが生きていた証であると同時に、彼女の記憶をも内包しているかのよう。
石内氏はメキシコの自然光のもと、写真を通じてだれもが想像をしたことがない新たなフリーダ・カーロ像を浮き彫りにしていく。生きることそのものを描き続けた画家と、彼女の遺品を見つめ撮影した写真家。2人の芸術家が時空を超えて交差し、過去ではなく、現在(いま)をカメラは記録する。
その3週間に渡る撮影過程に密着し、丹念に映像に収めたのは、前作『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』で名作絵本が有する死生観に独自の解釈で迫り、国内外で評価された小谷忠典。石内氏の創作過程を追いながら、フリーダの遺品の背後に広がるメキシコの風土、引き継がれる伝統、現在を生きる女性たちの姿をも捉えた、“生と死”“記録と記憶”を巡るドキュメンタリーとなっている。
『フリーダ・カーロの遺品 ―石内都、織るように』は8月、シアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》
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