【予告編】阿部寛、“元”家族を取り戻す…是枝監督作『海よりもまだ深く』主題歌は「ハナレグミ」
「下町ロケット」の熱血社長ぶりで日本中を魅了し、『エヴェレスト 神々の山嶺』では孤高のクライマーに挑む阿部寛が、一転、妻子に逃げられ、ギャンブル好きで夢ばかり
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団地に1人住まいの母・淑子(樹木希林)。苦労させられた夫を突然の病で亡くしてからは、気楽なひとり暮らし。長男の良多(阿部寛)は、15年前に一度、文学賞をとったきりの売れない作家。いまは探偵事務所に勤めているが、「小説のための取材」だと言い訳している。そんな良多に愛想を尽かして離婚した元嫁・響子(真木よう子)。11歳の息子・真悟(吉澤太陽)の養育費も満足に払えないくせに未練たらたらの良多は、探偵技で響子を“張り込み”し、彼女に新しい恋人ができたことに1人ショックを受けるが…。
是枝監督の『歩いても 歩いても』で親子役を演じた阿部さんと樹木希林が再び子と母となり、元妻に真木よう子、姉に小林聡美、探偵事務所社長にリリー・フランキー、探偵の相棒役に池松壮亮など、豪華なキャストが名を連ねる本作。いくつになっても大人になりきれない男と、そんな息子を深い愛で包み込む母の姿を中心に、夢見た未来と少し違う、いまを生きる家族の姿を映し出す。
本作で是枝監督が楽曲をオファーしたのは、聞き手を温かさで包む独特な歌声が魅力の「ハナレグミ」。書き下ろしの主題歌「深呼吸」は、まさに劇中の“夢見た未来と少し違ういまを生きる人々”の姿が投影されており、さらに彼らの背中をそっと押してくれるような心地よい響きを放っている。また、「ハナレグミ」は主題歌以外にも本編の音楽を担当。ほろ苦くも温かい家族の物語に清新な風を送る。
今回到着した予告映像では、その「ハナレグミ」の楽曲も初披露。良多が“元”家族を張り込む様子やギャンブルに興じるダメダメぶり、母・淑子や元妻・響子が良多に何も期待していない様子などが描かれる。その中、是枝監督が実際に9歳から28歳までの19年間住んでいた東京都清瀬市の団地で撮影したという淑子の家のシーンでは、台風のため翌朝まで帰れなくなった家族が一堂に会する姿も。
最後に映し出される、阿部さん演じる良多のちょっと頼りなさげな背中や、樹木さん演じる母親が息子の腕をとって仲睦まじく歩く姿には、微笑ましくも自分自身の姿を重ね合わす人も多いかもしれない。
<以下、コメント>
■是枝裕和監督
「ハナレグミ」さんには、砂田麻美監督の『エンディングノート』でご一緒させていただいたのが、最初です。その時から、いつか自分の監督作品で、音楽を、と考えていましたが、今回夢が叶いました。録音スタジオにお邪魔したとき、まだテーマ曲の「深呼吸」は、ほとんど歌詞はできていませんでしたが、そのメロディーラインを一度聴いただけで、身体が震えるほど感動しました。出来上がった曲は、もう、映画の描いていない主人公の過去や未来をも感じさせてくれる名曲で、この歌で映画が締めくくれることを本当に嬉しく思っています。
■ハナレグミ
主人公の良多と一緒に、うつむいたり 空を見上げたりしながら曲を書きました。「なりたい大人になれたかい?」その問いが僕の手の中にも残り、そしてまた一つ 深呼吸。この映画に参加できて、とても光栄に思います。
『海よりもまだ深く』は5月21日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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