【MOVIEブログ】2016ベルリン映画祭 Day9
19日、金曜日。いよいよ出張も最終日! 今朝は曇り、気温は連日同様0~2度くらい。今日で最後か…、と寂しい気持ちを抱えつつ、メイン会場へ。
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9時から、コンペ部門のポーランド映画『United States of Love』へ。ベルリンの壁崩壊直後のポーランドの田舎町を舞台に、4人の女性の愛の形が語られる物語。それほど悪くないわけではないけれど、省略を効かせようとした演出と編集が上手く機能しておらず、ただの分かりにくさに堕ちてしまっている印象を受ける。技に溺れたか…。ただ、評価している人もいるので、僕の印象論に過ぎないかもしれない。
続いて12時から、「アウト・オブ・コンペティション」部門で、フランスの『Saint Amour』という作品へ。ジェラール・ドパルデューとブノワ・ポールヴールド共演が親子役で共演するコメディーで、ワイナリー巡りに父子関係の修復を絡ませた、まずまず手堅い面白さ。随所で爆笑。作家のミシェル・ウェルベックがカメオ出演していたり、キアラ・マストロヤンニがちらりと出ていたりと、細部も楽しい。
14時半から、「パノラマ」部門で『Kiki』というアメリカのドキュメンタリー。LGBT層を中心に活発化する「キキ」と呼ばれるNYの新しいダンスシーンに焦点を当てる内容。ヴォーグ系ダンスの発展形を踊るダンサーたちの人生が語られ、見応えあり。
上映終わり、今年のベルリンで初めて地下鉄に乗り、西側の劇場に移動して16時半から「フォーラム」部門のポルトガル映画で『Rio Corgo』(写真)という作品へ。
これがとても素晴らしかったのだけれど、これを書いている現在、すでに午前2時。感想を書く余力が無くなってきた…。断腸の思いで割愛します…。
その後は、19時15分から「フォーラム」部門の『Tale of Two Who Dreamt』という作品を見て、これもなかなか刺激的な出来栄え。そして、ベルリン出張最後の鑑賞作品は、22時からコンペで『A Dragon Arrives!』というタイトルのイラン映画。冒頭から、かなりの予算をかけた大作か? と期待させたのだけれど、映画内映画とフラッシュバックがごっちゃになってしまい、結局とても分かりにくい作品になってしまっていた。随所に素敵な場面があるだけに、残念。
ホテルに戻って0時。同僚と合流して、出張打ち上げと称して、軽くビール。部屋に戻ってパソコンに向い、そろそろ2時。
めちゃくちゃ眠いけど、やはりコンペの賞の予想はしなくては!
ズバリ、グランプリはラブ・ディアスと予想します。彼の最高傑作ではないかもしれないけれど、今年のコンペの中では色々な意味で個性が突出している。ベルリンだったら、ありえるのではないかな。もちろん、審査員長のメリル・ストリープがどう思ったかは想像できないけれど…。
対抗馬で、ジャンフランコ・ロッシ監督の『Fire at Sea』。こっちのグランプリもあり得るけど、ロッシ監督はベネチアでグランプリを取っているし、今年はラブ・ディアスの番だろうということで、『Fire at Sea』は監督賞と予想。
主演男優賞は、テシネの『Being Seventeen』で17歳の高校生を演じた若いふたりの俳優のダブル受賞と予想。
そして、主演女優賞は、ミア・ハンセン=ラブ『Things to Come』のイザベル・ユペールが固いのではないだろうか?
ふうー。これにて今年のベルリンも終了です。なんだかんだで、やはり充実の9日間でした! 4時間後に起きて、パッキングして、早朝の便で帰ります。お疲れ様でした!
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