【MOVIEブログ】2016カンヌ映画祭 Day6
16日、月曜日。7時起床、5時間近く寝たので頭もすっきり。8時半からの上映に向けて支度して、今朝も気持ちの良い快晴!
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コンペからスタートで、ジェフ・ニコルズ監督新作『Loving』(写真)へ。50年代のアメリカを舞台に、当時異人種間の結婚が違法であったバージニア州において、白人と黒人の夫婦が歴史を変えることになる裁判に臨んだ実話の映画化。ステレオタイプに陥らない夫婦の人物造形が素晴らしく、ジェフ・ニコルズのストーリー・テリングも実に鮮やかで、ストレートに感動できる秀作だった!
「カンヌ予習ブログ」で、マイケル・シャノン主演と書いたけれどそれは間違いで(小さいけど重要な役で出演はしている)、主役はジョエル・エドガートン。声高に理不尽を主張するのではなく、徹底して妻と家族を愛する男を演じて実に素晴らしい。姿勢や表情の変化ひとつで劇場の空気を変える力があって、こんなにいい役者だったのかと感嘆。
続いて11時15分から「ある視点」部門で、シンガポールのブー・ジュンフェン監督『Apprentice』。刑務所職員の青年が、死刑執行官の補佐に指名されて苦悩する物語。ドラマもしっかりしている上に製作のクオリティーも高く、シンガポール映画に注目が集まるきっかけに成り得るレベルの作品だ。
ただ、僕はエンディングに不満が残り、いささか複雑な気持ちで劇場を出た。死刑を執行するのは法律(国)であり、執行人個人ではない。ならば死刑執行業務は単なる仕事だと割り切れるのか、という壮絶に難しいテーマに対して、映画はどう回答を出したか。いや、冷静になってみると、回答などあるはずもないので、あれしかあり得なかったとも思え、難しいところだな…。ともかく、このシンガポールの新鋭監督が今後も大注目なのは間違いなし。
14時から、イギリス系映画会社から見てほしいと言われていた作品のマーケット試写へ。偶然にも死刑がテーマで、こういうことってたまにあるのだよな。
16時から、某有名監督新作のプライベート試写へ。なかなか強烈な内容で、んー、とても書きたいのだけど、ちょっとまだ書けないのでここでは我慢。
今日はミーティングが無いので、どんどん上映を続けて、18時から「批評家週間」のイスラエル映画で『One Week and a Day』という作品へ。25歳の息子を亡くした中年夫婦の物語。前半は全く映画に入り込めず、もう途中で出ようかと思ったほどだったけれど、実は前半の余計と思えたシーンが見事に後半の伏線になっていて、終盤に感動が待っていた。鮮やか。
1時間ほど別会場で並んで、21時からコンペ作品でアンドレア・アーノルド監督新作『American Honey』。
本日は6本鑑賞し、6本目が3時間の長尺で、しかも会場が凍えるほど寒く、いささか披露しつつホテルへ。これを書いているいま、力尽きつつあるので、『American Honey』の感想は後日に回すことにして、うわっ、2時半だ。ダウンです。
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