菅田将暉、日韓の“異才”とタッグでボクサーに!「いい意味で、怖くて楽しみ」
auのTVCMの“鬼ちゃん”としてもお馴染み、『ディストラクション・ベイビーズ』『何者』『溺れるナイフ』など話題作に多数出演し、2017年公開予定の『キセキ ーあの日のソビトー』では主演を務めるなど大活躍の若手演技派・菅田将暉。その菅田
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寺山修司といえば、1960年代後半に日本のアングラ文化を創造し、いまなお国内外から注目され続けているサブカルチャーの先駆者。彼が1966年に遺した、まるで未来を予測したかのような長編小説は、2011年には「嵐」の松本潤主演、故・蜷川幸雄演出による舞台化がロングランされ、大きな話題となったことも記憶に新しい。没後30年以上過ぎた現在まで、折に触れ演劇作品の上演、出版、回顧展、写真展が行われるなど、その影響力は計り知れない。
今回、満を持しての映画化では、時代設定を変え、舞台は近未来・新宿に。少年院あがりの新次(菅田将暉)と、吃音と赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”(ヤン・イクチュン)は、ボクシングジムで運命的な出会いを果たす。社会に見捨てられ、もがきながらもボクサーとしての道を進んでいく2人の奇妙な友情と愛、そして絶望的なまでの切なさを描く青春ドラマとなる。
メガホンを取るのは、門脇麦主演『二重生活』でその演出手腕が高い評価を得、菅田さんとは2度目のタッグとなる岸善幸監督。ほかにも『二重生活』のスタッフが再結集しており、音楽は小栗旬×大友啓史監督『ミュージアム』、『レッド・クリフ』シリーズ、『殺人の追憶』『血と骨』などで国内外を問わず高い評価を得ている岩代太郎が担当することにも注目だ。
「人生で初めて体を鍛えている」という菅田さんは、「男ならではの闘争心や肉体的痛みを表現する作品は初めてなので、今世紀最大に疲弊して、いましかできない、脂っこい作品にしたい」とコメント。『息もできない』『かぞくのくに』などで知られる名優ヤン・イクチュンとのタッグには、「映像の中では目が怖くて、暴力的で、冷たくて、鋭くて、かっこいい。目が離せない。実際にお会いしてみると、チャーミングで、優しくて、一緒に食事をした時は、ギャグを言っていたりして、その愛おしいギャップにやられました。監督もやられているので、映画への想いなどの話も聞かせていただき、熱量と、視野の広さを感じました。いい意味で、怖くて、楽しみ」と期待を寄せる。
一方、バリカン役ヤン・イクチュンは「この作品への参加を決めてから、ほかの作品への出演を控えるようになりました。しばらくは『あゝ、荒野』に集中したいと思ったからです」とコメント、これまで以上のプレッシャーもまた感じているという。しかし、菅田さんについては「ボクシングのトレーニングでご一緒しましたが、非常に勘がよく、なにより目がとてもイイと思いました。共演させていただくのがとても楽しみです」と、“相思相愛”の様子。
また、岸監督は「学生時代から触れてきた寺山修司作品を、しかも、ボクシング映画を撮ることは夢でした」と明かし、「『二重生活』でご一緒した菅田将暉さん、そして大好きな韓国映画『息もできない』の監督・主演のヤン・イクチュンさん、2人を中心に演技派の役者たちが顔を揃えてくれました」とコメント。
「岸監督は僕にとってのジュリエット」という菅田さんは、「ジュリエットに会うため、褒めてもらうため、頑張って、走り回ります。命がけでこの作品に臨みます」と意気込んでいる。約半年間、トレーニングを続けてきたそうで、ボクシング指導の松浦トレーナーからは「ボクサーに必要な要素である距離感や、あて勘がいい。もう少しやれば本当のプロボクサーを目指せるのでは」とのお墨付き。
異色のタッグで実現した菅田さん初のボクサー姿を、楽しみにしていて。
『あゝ、荒野』は2017年、公開予定。
《シネマカフェ編集部》
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