【予告編】女の“サガ”をあぶり出す…残酷すぎる運命とは!?『五日物語-3つの王国と3人の女』
世界最初のおとぎ話といわれる物語を、『ゴモラ』『リアリティー』でカンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを2度受賞した鬼才マッテオ・ガロ-ネが、独創的な美的感覚で映像化する『五日物語-
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3つの王国が君臨する世界。ある王国では、不妊に悩む女王が“母となること”を追い求め、国王の命と引き換えに美しい男の子を出産する。また、ある王国では、老婆が“若さと美貌”を不思議な力で取り戻し、妃の座に収まった。そして、もう1つの王国では、まだ見ぬ“大人の世界への憧れ”を抱く王女の結婚相手が決められようとしていた。しかし、3人の女たちの欲望の果てには、皮肉な運命の裏切りが待っていた…。
母となることを追い求め、若さと美貌を熱望し、まだ見ぬ世界に憧れる…。17世紀初頭に生み出された世界最初のおとぎ話に描かれたのは、400年の時を経た現代と何も変わることのない女の“性(サガ)”。
今回、解禁となった日本版予告編でも、元画家のイタリアの鬼才マッテオ・ガロ-ネのもと、壮麗な中に不気味さを漂わせるダークな映像と、皮肉に満ちたストーリーが展開。世界遺産にも登録されたアンドリアのデルモンテ城ほか3つの名城や、シチリアのアルカンタラ峡谷などイタリアを縦断したロケと、中世を彷彿とさせるバロック様式の映像により、異なる年代の3人の女たちのあくなき欲望と、その果ての残酷な運命を予感させている。
監督は、「私は一貫して、人間の衝突、バイオレンス、愛、いわゆる人間が固執していることに興味がある。どうやって個人が外的要素によって悪に汚染されるかを見るためにいつも内側から見ているんだ。だからこの映画の、欲望から変貌する執念や自己破壊的な結果などが、私の映画でよく繰り返されるテーマだ」とコメント。
「原作の物語にもダークなところがあった。なぜなら中世の大衆の民話が基になっているからね。もし17世紀には子どものために考えられた特別な文学がないとしたら…。これらの話は大人も子どももすべての人々を楽しませるために書かれた話なんだ。だからダークな要素やホラー、そして暴力の要素を含んでいる。今日の私たちの社会のように、その当時は社会が暴力的だったから、彼らは私たちに似てるんだ。それらをおとぎ話の世界において描くなら、人間の経験にとても近い、象徴的で現代的なものになるんだよ」と、本作で描きたかったことについて触れる。
現代の女性からみても普遍的なそのテーマは、底意地の悪さすら感じさせるもの!? 思わず震撼せずにはいられない“おとぎ話”を、まずはここから確かめてみて。
『五日物語-3つの王国と3人の女』は11月、TOHOシネマズ 六本木ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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