のん、メキシコで海外初プレミア!「日本のみなさんと変わらない反応」
片渕須直監督が女優・のんを主演に迎え、6年の歳月をかけて作り上げたアニメーション映画『この世界の片隅に』。このほど、片渕監督とのんさんがメキシコ入りし、現地時間
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本作は、戦時下の広島・呉を舞台に、激化する戦況の中、大切なものを失いながらも前を向いて毎日を生きる女性、すずを描いた珠玉のアニメーション映画。日本では2016年11月の公開以来、SNSの口コミなどにより上映劇場が63館から300館にまで拡大、15週連続で国内映画ランキングのベストテン入りを果たし、累計動員は170万人、累計興収は22億円を突破するロングランヒットを継続中。各映画賞でもアニメーションの枠を超えて受賞が相次ぎ、第40回日本アカデミー賞では優秀アニメーション作品賞と優秀音楽賞を受賞している。
メキシコシティの会場「Cinemex」には多くの日系企業も招待され、現地メディアも多数詰めかける盛況ぶり。片渕監督、のんさん、製作した株式会社ジェンコ代表・真木太郎氏、そしてスペイン語の吹き替えですずさんを演じた女優・エリカらが約30分間に渡るトークショーを実施した。
片渕監督は「この映画はすずさんのドキュメンタリーとして制作しました。けっして遠い昔の話と思わずに、1人の女性の話だと思って観てみてください。そうすると、みなさんの中に小さな幸せが生まれるのではないかなと思います」と挨拶。観客からは温かい拍手が贈られた。
その後、24日には、広島県と友好提携を結んでいるグアナファト州の都市サラマンカでマリアッチという民族衣装を着たのんさん、片渕監督らが登場。翌25日には、同じくグアナファト州のイラプアトとレオンで着物姿を披露して歓声を浴びた。
映画を観た現地の人々からは、「感動して言葉が出ない」「涙が止まらなかった」など熱い声が続出、「こんなアニメーションは初めて見た」という声も上がっていた。エリカさんも「すずさんを演じることは、自分の人生にとって大きな学びになりました。まじめで前向きに生きるすずさんのように、過酷な状況においても強くあり続け、日々を送れるように頑張らなければならないと思いました」と話し、すずさんの生き方に共感した様子。
メキシコでは字幕版と吹き替え版の2種類が上映されるが、のんさんは「エリカさんはとても素敵な方で、チャーミング。絵を描くのが好きで、私やすずさんとの共通点が多く、ぜひみなさんにスペイン語吹き替え版も観て欲しいと思いました」と話し、すずさんを通じて温かな交流が生まれたことも報告。
また、のんさんは今回のプレミア上映に、「『いまは胸がいっぱいで…お家に帰ってじっくり考えます』というメキシコの方の感想を聞き、日本のみなさんと変わらない反応に驚きました。やっぱりこの映画は世界中に届けられるメッセージを持っている素晴らしい作品だと改めて思いました! もっとたくさんの人、そしてもっと多くの場所で観ていただきたいと思います」とコメント。
そして片渕監督は、「タンポポの綿毛はメキシコにも。こんなタイプのアニメーション映画は初めて観ただろうメキシコの方々にあたたかく迎えていただいています」と、遠く離れた異国の地にも、毎日を大切に生きようとする、すずさんの想いが確かに届いた喜びを語っていた。
メキシコでは3月10日から約300スクリーンでの公開が決定。さらに海外配給は【タイ】公開中、【アルゼンチン、チリなど南米諸国】3月17日~、【香港】3月30日~、【イギリス】6月、【ドイツ】7月、【アメリカ】【フランス】9月と公開が続々決定している。
『この世界の片隅に』は全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》
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