【予告編】最愛の人を失った父娘の奇妙なセラピー開始…『君はひとりじゃない』
第65回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞し、本国ポーランドのアカデミー賞「イーグル賞」では作品賞ほか主要4部門を獲得した『君はひとりじゃない』(原題:『BODY』)。母を亡くした娘とその父が
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母を病で亡くした娘オルガとその父。娘は心をふさぎ、摂食障害に陥り日々やせていく。かたや、父親は検察官という立場もあり、事故現場で見慣れた人の死に何も感じなくなっていた。お互いに傷つけ合い、2人の間の溝は深くなっていくばかり。娘の体調を見かねた父親は娘をセラピストの元へ通わせるが…。
誰もがいつかは経験するだろう最愛の人との別れ。それにどう向き合えばいいのか、最愛の人の死によって引き裂かれた、遺された人たちの絆は元に戻るのかを、女性監督マウゴシュカ・シュモフスカが独創的に描き出す物語。シュモフスカ監督は昨年亡くなった巨匠アンジェイ・ワイダや『イレブン・ミニッツ』のイエジ―・スコリモフスキなどを輩出したポーランド映画界で最も注目を集める俊英。ベルリン国際映画祭をはじめ、2015年の東京国際映画祭、そして2016年のポーランド映画祭で上映が行われ、その評価の高さから本公開が待望まれていた作品となる。
今回公開された予告編では、母を亡くし、心の距離が離れてしまった父と娘の姿が映される。心を失い、悲惨な事件現場で何も感じず、味気のないチキンをガツガツと食らう検視官の父。それを無言で見つめる娘。そんな娘は心を閉ざし、食べることを拒絶し、父と痩せ細ってしまった自分の身体を嫌う。
そこに現れたセラピストのアンナは、2人の溝を埋めようとする。発声練習や感情を押し出すリハビリを行っていく中で、彼女は普通とは違う治療法をもちかける。「亡くなった奥さんが話したがっています」そんな話を、父と娘は信じられず戸惑うのだが…。セラピストもまた心に傷を抱えているかのように1人涙するシーンもあり、孤独を抱えた3人がどんなラストを迎えることができるのか、気になるばかり。
心を病んでしまった娘・オルガを演じたユスティナ・スワラは、Facebookから見出された新人女優。母を失った悲しみと孤独を体、目、すべてを使って表現する。ラストには、爽やかで美しい笑顔を見せているが、どんな意味があるのだろうか。
「ジェリー&ザ・ペースメイカーズ」の伝説の名曲「You’ll Never Walk Alone(君はひとりじゃない)」が盛り立てる予告編。そして、映像の最後では「大切な人と向き合えていますか?」と観客へ問いかけている。
合わせて解禁となったポスタービジュアルは、問題をかかえ孤独を感じさせる娘オルガの視線と険しい表情が印象的。遠くを見つめる父との間にセラピスト、アンナが優しい表情で2人を繋ぐ構成になっている。
『君はひとりじゃない』は7月22日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》
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