「脚本のなかにマクマホンの情報がいろいろ散りばめられていて、それがキャラクター作りに役立った。ランニングのシーンに関してもいろいろと試した結果、思わず笑ってしまうようなあの走り方がいいねとミショッド監督と相談して決めていったんだ。笑えるけれど、決してわざとではなくて…。というのも、コメディは人間の真実を現しているものであって、ウィル・ファレルとかクリストファー・リーのコメディも人間の欠点を描いているから笑える。マクマホンも同じだ。どうして可笑しいのか言葉で説明できなくても、自然と笑えるということはそこに真実が含まれている。そういうことだと思うんだ」。

ランニングシーンの走り方はミショッド監督のマネをしたそうだが、あの格好は「ハーフパンツにTシャツをインするのは僕のアイデアだからね(笑)」と何とも楽しそう。しかし、本人以上に見たことのないブラッドを待ち望んでいたのはミショッド監督でもある。「原作はコメディとして書かれていませんが、映画はワイルドで滑稽なものにしようということになって、僕はものすごく興奮したんです。理由は、ブラッド・ピットの映画はどれも大好きだけれど、特に好きなのは彼のコメディ映画。でも、それらの作品では脇役が多くて…。だから今回は主役として、俳優ブラッド・ピットの笑いのツボや技を引き出してみたかったんです」。もちろん大成功だ。
『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』では主演とプロデューサーを兼ねたブラッド。今後どんなペース配分で活動してくのかも気になる。「そうだね…俳優としては年1本ペースで映画に出て、あとはプロデュースに力を入れたい。ただ、プランBにはジェレミー・クライナーとデデ・ガードナーという非常に素晴らしいパートナーがいるから、僕は、よりクリエイティブな部分、ストーリーに関わる形でプロデューサー業を続けたいと考えているんだ。この映画で、ミショッド監督と仕事ができたように、自分が尊敬する人たちと映画を作ることはとても嬉しいことだからね」。
