■ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ
続いて、『ノートルダムの鐘』から最新作『モアナと伝説の海』までの製作が行われており、現在のディズニー・アニメーションのインスピレーションやアイディア、CGテクノロジーなどのクリエイティビティが詰まったウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオに潜入!

中に入ると早速『モアナと伝説の海』のアートギャラリーがずらりと並び、当日は本作のプロデューサー、オスナット・シューラー氏の解説とともに見て回った。まず、ディズニー・アニメーション作品の不変的なやり方として、アニメーションのキャラクターを作る際は、世界中のアニメーターからアイディアを募って、キャラのルックスを模索し、そこから性格付けをする。そのため、初期にはかなりのパターンのルックスが候補として挙げられていく。そして、それぞれの描いたキャラの特徴をパッチワークのようにして繋いでいき、最終的には、キャラクターアートディレクターが立体的なキャラクター像を完成させていく。

この画はアート・ディレクターのジム・キム氏によるもの。表情豊かな作風が特徴で、本作のキャラクターのビジュアルづくりにも多く貢献した作品でもある。

フランスで子どもの絵本を描くアネット・マーナット氏による作品。この画のボディの形や、髪の毛などがモアナのルックスの参考にされた。

モアナが旅の途中に出会う伝説の英雄・マウイのキャラクターの初期のデザイン。スー・ニコル氏によるアイディアで、最終的にこの設定は映画に採用されなかったものの、タトゥーがマウイの体を飛び出し、武器のように操る様子が描かれている。

半神半人であるマウイの巨大なフック。アニメーションを作る際、より立体的にイメージするために、実際に登場するものを3Dで作ることもあるそう。マウイはこのフックの力で様々な生き物に変身していく。ちなみにマウイのこの設定は、ポリネシアの神話に基づいたもの。

『アナと雪の女王』にも携わったリサ・キーン氏によるアートワーク。色でキャラクターの表情を作り出し、海に生命感を与えたように感じさせる。

ポストカードを並べて、全体的なカラースクリプトを表したもの。ディズニー・アニメーションにおいて、色の使い方は、表情やムード、気持ちを表すための需要な手段であるため、このようにして色の流れを確認するという。

続いて、「レガシーホール」という、ジョン・ラセターが厳選したディズニー・アニメーションのアートワークが集った場所へ。

ここでは、『白雪姫』から、最新作『モアナと伝説の海』までの作品の膨大なアートワークの中から厳選された1枚の画が飾られている。1930年当時に描かれた画も飾られ、さらには油絵のようなディズニー・アニメーション作品としては珍しいタッチのものもあり、それらを歴史を追うようにして見ることができる。

「レジェンド・ホール」は、それぞれの作品ごとのブースが置かれ、さまざまなアニメーター・CGクリエイターによるアートワークが一挙に集った場所。

キャラクターの初期のアイディア段階のアートワークなどもあり、本編では見ることのできないキャラたちのバラエティ豊かな姿が楽しめる。
そしてスタジオ内にはほかに、スタッフの憩いの場として使われるカフェテリアや、ディズニーキャラたちのぬいぐるみがぎゅっと詰まったジョン・ラセターの部屋、また日本で大人気のゲームアプリ「ディズニー ツムツム」のゲーム機など、驚きのものまであった。

今回のツアーでは、数多くのアートワークやスタジオ模様をご紹介。次回は、ディズニー・アニメーション作品のセル画や作品にまつわる資料が収蔵されている「ARL」(アニメーション・リソース・ライブラリー)の中身をご紹介! 一般非公開のこちらで、作品にまつわる資料の活用法やそして、どのようにして保存されているかなどを取材した模様をお伝えする。
『モアナと伝説の海』は6月28日(水)より先行デジタル配信開始、7月5日(水)よりMovieNEX発売。
協力:ウォルト・ディズニー・ジャパン