【MOVIEブログ】2019ベルリン映画祭 Day3

2月9日、土曜日。6時半起床。朝のルーティンをこなして外に出ると、小雨。そして暖かい。ベルリンのこの気温はちょっと気持ち悪いな…。

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『Buoyancy』
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2月9日、土曜日。6時半起床。朝のルーティンをこなして外に出ると、小雨。そして暖かい。ベルリンのこの気温はちょっと気持ち悪いな…。

9時のコンペ上映に行き、オーストリアのマリー・クロイツェル監督新作『The Ground beneath My Feet』。ビジネスコンサルタントの女性がヒロインで、彼女の仕事上の苦闘や、精神的な病を患っている姉との関係などを描く物語。

なんというか、感想を抱きにくい作品で、決してつまらなくはないのだけれど、面白くもなく、でも監督は自分の描きたい物語をしっかり語れているのだろうなと思わせる出来の良さはあり…。観客の興味を引っ張るエピソードは散りばめられていて、でもあまり回収されない。完成度は高いのだけれど、決して面白いとも言い難いという、なんとも不思議な作品だった…。ちょっと態度を保留しようかな。

続けて12時45分からもコンペ作品で、ノルウェーの『Out Stealing horses』という作品。こちらはオーソドックスな父と息子の物語で、フラッシュバックを駆使しながら息子の長い年月に渡る悔恨を描いて興味深くはあるのだけれど、突き抜けるまでは至らなかった…。

14時半から17時までミーティング。ジョージアやイギリスやトルコの方々と情報交換。なかなかに刺激的な情報を仕入れ、これは形に出来たら面白そう。

上映に戻り、17時45分から「パノラマ」部門で『Buoyancy』という作品へ。オーストラリア人の監督作で、カンボジアからタイに出稼ぎに出た14歳の少年が、トロール船上の奴隷労働に巻き込まれ、そこからいかに脱出するかを描く迫真のドラマ。一種のビルドゥングス・ロマンでもある。

『Buoyancy』『Buoyancy』
東南アジアの人身売買や奴隷労働の現状を世界に知らしめたいと考えた監督が、5年以上の年月を費やして取材し、それを脚本に落とし込んだとのこと。劇中で語られる凄惨なエピソードが全て実体験に基づいているとは、にわかに信じがたいほど。とても重要な作品だ。

Q&Aを少しだけ聞いて、19時半に中座。今夜は日本の配給会社の方が夕食に誘って下さったので、メイン会場から20分ほど歩いた場所にあるレストランに赴く。どうやらミシュランの一つ星を得ているレストランであるらしく、連日ソーセージしか食べていない身としては豪華すぎてくらくらしてしまう。

7品のコースで、凝りに凝った料理が次から次へと出てきて、何を食べているのか分からないほどなのだけど、どことなくアジアンなテイストもあったりして楽しい。20時にスタートし、映画の話をし続けているうちに、気が付けば0時になっていた! みな明日があるので、お開き。誘って下さったY社長にひたすら感謝です。

帰り道に偶然同僚に遭遇し、コンペのファティ・アキン新作を見た帰りだったらしく、感想を聞いてみると「もう激しくてグロくて、最高!」とのこと。ああ、悔しい。再上映の機会に見られますように!

ホテルに戻って0時半。4時間ワインを飲み続けてしまったので、パソコンに向かうものの力尽きてしまい、ブログがかなり手抜きになってしまった! 明日から気合を入れ直します。

《矢田部吉彦》

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