【MOVIEブログ】2019カンヌ映画祭 Day0&1
カンヌ映画祭、5月14日(火)からスタートです。今年も無事到着しました。日記ブログを書いてみます!
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<5月13日>
13日、月曜日。東京。5時起床、パッキングを終わらせ、6時半に家を出発、日暮里に出て京成スカイライナーで成田へ。まだ電車も混んでないし、順調。
10時10分のスイス航空でチューリッヒ経由のニース行き。ちょうどいい時間帯の便なので毎年スイス航空を使っているのだけど、機体がベテランというか、映像環境が2世代くらい古いのが難点だ。携帯充電のUSBジャックもなく、スイス人の少女が嘆いている。それなりに最近の映画が揃ってはいるのだけど、液晶画面が古くてあまり長時間は見る気がしない…(とはいえ『ノッティングヒルの恋人』があったので35回目だけどこれだけは見た)。それでもスイス航空は安定していて好きです。
12時間のフライトでチューリッヒ着。1時間のトランジット待ち。空港内のレストランでサラダを食べてから乗継便に乗り、18時半にニース着。タクシーに乗ってカンヌまで30分くらい。そこからチェックインして、急いでマーケット会場に行ってパスなどをゲットし、これでやれやれようやくひと段落。
スーパーに行って水やらちょっとした食料やらを買ってホテルに置いて、改めて同僚と食事へ。魚スープと魚介のパエリアを頂き、破裂するくらいに満腹になり、眠気もマックスでフラフラ。
22時半にホテルに帰還し、バタンキュー。
<5月14日>
14日、火曜日。4時に目が覚めてしまい、ベッドでもがいているうちに6時になり、もそもそと起きてパソコンを叩いて、8時にシャワーを浴びて朝食へ。9時に外に出ると、快晴の好天!
9時半からまずフランスの大手映画会社のプロモリール集(短い予告編のようなもの)上映を見て、その会社の近々のラインアップをイメージしてから、東京国際映画祭のネット番組「TIFF Studio」で配信するカンヌレポート用の動画を同僚と撮影し(僕が麦わら帽子にサングラス、といういで立ちなので反応が怖い)、続けてミーティングを3件。
13時半から、マーケット上映(業者向けに、カンヌ映画祭の出品作品以外も大量に上映する)で、ベルリンに出品されて見逃していたイタリア映画の『Dafne』を観る。同僚からベルリンで一番好きだったと報告されており、カンヌでようやくキャッチアップできた次第。母親を失ったダウン症の女性とその父親の絆を描く物語で、なるほどこれは素晴らしい。
上映終わり、ジャパン・パビリオン(日本映画の拠点のようなテント)で行われているカクテル・レセプションに少しだけ参加し、知り合いの方としばし雑談。
16時から別のフランスの大手会社のプロモリール集を30分見る。相変わらずここは凄いラインアップ。
17時にホテルに戻り、タキシードに着替える。けれど、最近太ってしまい、ズボンはきついし、シャツに至っては一番上のボタンが止められない。無理に止めたら窒息しそうになった。ああ、蝶ネクタイが締められない。帰国したらダイエットだ!
17時半から、各国の映画祭プログラマーが集うパーティーに顔を出して、楽しいひと時。同業者なので、とてもリラックスできるのだ。
18時半にメイン会場の「パレ」に行き、オープニング作品のジム・ジャームッシュ監督新作『The Dead Don’t Die』(写真)へ。早めに会場に入り、スクリーンで中継されるレッド・カーペットの模様を眺めていると、今年も錚々たるスターや映画人が入場していく。すごいなあと思っていると、審査員のエル・ファニングが車から下り、すると周囲の輝度が上がったように思えるほどの眩さを放ち、圧巻の美しさ!
19時半からセレモニー開始。司会は昨年に引き続き、フランス俳優のエドゥアール・ベール。まずアニエス・ヴァルダとミシェル・ルグランへのオマージュから始まり、審査員が紹介され、最後に審査員長のイニャリトゥ監督がスピーチ。簡潔にして豪華なセレモニーは、さすがカンヌ。
それにしても驚くのが、エドゥアール・ベールはフランス語で話し、イニャリトゥはスペイン語でスピーチするのだけれど、フランス語に英語通訳は無いし、スペイン語にフランス語通訳も英語通訳も無い。カンヌ映画祭に出席するならフランス語とスペイン語くらい出来て当たり前、ということかな?割り切り方がすごい、というか羨ましい。
20時半くらいから、いよいよ『The Dead Don’t Die』の上映開始。正当ゾンビ映画、と呼んでいいかな。ビル・マーレイとアダム・ドライバーとクロエ・セヴィニーが警察官に扮してゾンビと戦う!そしてトム・ウェイツやらティルダ・スウィントンやらイギー・ポップやらの怪演を大いに楽しむ。こんな豪華キャストでゾンビ映画なんて、なんと痛快なことか!
22時半に上映終わり、今年はオフィシャル・ディナーにも招待してもらえたので、隣接の会場にて着席ディナー。行く前は、もう眠いし、ちょっと億劫になってしまっていたのだけれど、いざ会場に入るとジャームッシュ始めキャストは全員いるし(ただスティーヴ・ブシェミがカンヌ欠席なのが残念)、審査員も全員いるし、フランスの俳優もナタリー・バイからリュドヴィーヌ・サニエからわんさといるし、あまりの豪華な場に目眩がする…。
イニャリトゥ監督にご無沙汰していますと話しかけ(たものの、彼が僕を覚えていたかどうかはちょっと怪しい)、そしてなんとエル・ファニングに挨拶をして握手までしてしまい、ああもうこれで帰国してもいいかな…。握手した手はもう洗いません、と本気で思った!
ホテルに戻って1時。初日から手抜きになりそうな(ごめんなさい)ブログを書いて、そろそろ2時。ダウンです。
《矢田部吉彦》
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