イギリス、ニューカッスルに住むある家族。父リッキーはマイホーム購入を夢みて、大手配送業者のフランチャイズの下請けドライバーとして働き出す。母アビーはホームヘルパーとして朝から晩まで働く毎日。次第に家族で過ごす時間が減って行き、息子セブと娘ジェーンは寂しさを募らせてゆく…。
本作は、第69回カンヌ国際映画祭にて最高賞パルムドールを受賞した『わたしは、ダニエル・ブレイク』のケン・ローチ監督の最新作。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』を最後に映画界からの引退を表明していたが、引退宣言を撤回してまで監督が描きたかったのは、時代の波に翻弄される“現代の家族の姿”――。
これまで、労働者や社会的弱者に寄り添い、彼らを取り巻く現実と、それでも明日を懸命に生きようとする人々を描き続けてきたローチ監督。本作では、理不尽なシステムによる過酷な労働の中で、社会の下層から這い上がれない家族を通し、現代社会への「怒り」を描く。
なお、脚本は『わたしは、ダニエル・ブレイク』『ジミー、野を駆ける伝説』で手を組んだポール・ラヴァティが手掛けた。
『Sorry We Missed You』(原題)は12月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。