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今回到着した本編映像では、ユマ・サーマンが圧巻の演技力で、マット・ディロン演じる主人公ジャックを煽りまくる様子が映し出されている。
人気のない雪道で車が故障し、立ち往生していたひとりの女。そこに偶然車で通りかかったジャックは修理工場まで連れていってほしいとせがまれ、面倒くさがりながらも承諾する。
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しかし車を走らせた途端、女は自分から頼み込んだにも関わらず、「やだ。大失敗。知らない人の車に乗るなと親に言われているの」「あなた殺人鬼かも。そんな気がするわ」と、傲慢で失礼な言葉を連発。最初は苛つきながらも適当に返していたジャックだったが、「このバンのせいね。誘拐犯がよく使う車でしょ」「どうすれば助かるかしら?もちろん、このジャッキであなたの頭を殴るわ」と、神経を逆なでするようなおしゃべりを続ける彼女に次第に怒りを募らせていく…。
逃げ場のない車内、空気を読まない饒舌な女、手を伸ばせば届く場所には鉄製の重いジャッキ…。シリアル・キラーを主人公にした作品でここまで舞台が整っていると、観ている者には“絶望”の二文字しか浮かばないが、そんな心配を他所に女はなおも余計なことを話し続ける。
彼女は無事にジャックの車から降りることができるのか? 名優同士の会話の応酬というだけでも十分見応えがあり、その後の展開が気になる本編映像となっている。
『ニンフォマニアック vol.1』に続き、トリアー作品への出演が本作で2作目となったユマは、「とてもチャレンジングな役を与えてもらうことができて、わたしにとって素晴らしい経験になったわ。だから新作の脚本が送られてきたときは、すごくドキドキしたし、実際中身を読んでみた後も“OK…はじまるわよ!”って心の中で思ったの(笑)」と、衝撃的な内容が描かれる本作もかなり意気込んで挑んだことを明かした。
また、トリアー監督については「彼はキャストにとっては最高の監督よ。驚くほどに繊細で、どのような人にも寛大なの」と、その人柄を大絶賛している。
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カンヌ国際映画祭ではその過激な内容に途中退出者が続出したという本作。そんな凄まじい展開にハラハラドキドキしながら、最後までしっかりとその目で物語の結末を見届けて。
『ハウス・ジャック・ビルト』は6月14日(金)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。