政治とカネ、マフィアとの癒着、職権乱用…その野心は燃え尽きることはない怪物
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時は2006年。因縁の政敵に敗北し失脚したベルルスコーニは、首相の座に返り咲くときを虎視眈々と狙っていた。政治とカネ、マフィアとの癒着、職権乱用は朝飯前。燃え尽きることなき野心と共に、いよいよ怪物が動き出す――。
「当時のベルルスコーニに蠢いていた“感情”の正体を知りたい欲求に突き動かされた」というソレンティーノが、ひとりの男の勝利への願望、成功への執着、そして愛の挫折を、めくるめく狂乱と絢爛の世界に映し出した本作。その過激にして華麗なる唯一無二の映像は圧巻で、9年にもわたって首相の座につき、国民を熱狂させたベルルスコーニの魔力にも重なっていく。
狂乱と絢爛を描く予告編とポスタービジュアル入手
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この度解禁となった予告編では、「彼が乗ってるわ」「きっと使用人だけで1万人いる」「彼ってだれ?」「彼は彼さ」「清々しい思い」「器が大きくて魅力的な微笑み」、そう周辺からうわさされ、イタリアでは国民を熱狂させたカリスマだったことが映し出される悪名高き元首相シルヴィオ・ベルルスコーニ。
だが、続いて政治とカネ、マフィアとの癒着、職権乱用、女性問題といったキーワードが次々と現れ、国民のカリスマだった“彼”は、実は国民無視の怪物だったという皮肉たっぷりの構図となっている。始終パワフルな姿を見せるベルルスコーニだが、一方で愛する妻にさえも理解してもらえない、この怪物が抱える孤独と哀愁にも迫っていく。
ベルルスコーニを演じるのは、『グレート・ビューティー/追憶のローマ』『修道士は沈黙する』などで知られるイタリアの名優トニ・セルヴィッロ。その怪演ぶりと、めくるめく狂乱と絢爛の世界が予告編からも十分に伺える。
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また、ポスタービジュアルは「この男 怪物か、カリスマか。」というコピーの横に、不自然な笑みを浮かべるベルルスコーニのアップが大きく映し出される一方、予告編にも登場する美女とのゴージャスなパーティーの様子も切り取られている。
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『LORO(ローロ) 欲望のイタリア』は11月15日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。