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今回『サラブレット』公開記念トークイベントに登場したのは、『人のセックスを笑うな』『犬猫』などで知られる井口奈己監督と、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』などの荻上直子監督。
井口監督は、本作がデビュー作となるコリー・フィンリー監督の演出について「もっといろんな要素を詰め込んでくるかと思ったが、全然そんなことなくて、すごくシンプル」と分析、「最近の映画学校を出ている若い監督じゃないのかなと。いわゆるシネフィルとは違うタイプ」と演劇界出身である俊英について鋭く指摘。

「映画って何を撮るかよりも、何を省略するかが大切。そんなことを考えながら見ました」とあえて情報を抑え、観客の想像力を刺激する手法について語ると、荻上監督も「ある終盤のシーンでも、『あっ、やってるやってる』と匂わせる手法で、それは面白いですよね」と賛同した。

また、次世代スターとして注目を浴びる2人の女優(オリヴィア・クック&アニャ・テイラー=ジョイ)については「アメリカの役者さんは、やっぱりうまいですね」(井口監督)、「美人じゃない感じがいい。好感持てるし、お芝居で出ている」(荻上監督)と絶賛。

さらに、本作撮影後の2016年6月に事故死したアントン・イェルチン(享年27歳)について、井口監督は「実は『ポルト』という映画で、人生に悩む青年を演じていて。不慮の事故だと聞いて驚いた」とふり返る。荻上監督も「彼は目を引きますよね。そういえば、『ドアーズ』の人(ジム・モリソン)も27歳で亡くなっていますよね」と話し、多くの大物が同じ年齢で亡くなっている事実に関心を寄せていた。

そして、物語の舞台となるリリーの豪邸に話題が及ぶと、井口監督は「アメリカのお金持ちって、いろいろ大変そう」と同情し、荻上監督は「わたしたちは、こういう豪邸では撮らせてもらえない」と恨み節も!? ここで話は脱線し、『ワンダーウーマン』のパティ・ジェンキンス監督がNetflixと約10億円、5年契約を結んだというニュースに、荻上監督は「(自分だったら)どうします?」と想像を膨らませていた。

『サラブレット』はシネクイント、シネマカリテほか全国にて公開中。