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本作では、原作の1999年の時代設定を1957年に変更、「レディオヘッド」のトム・ヨークが提供したオリジナル・ソングは、ロック界の帝王「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のフリーやジャズ界の重鎮ウィントン・マルサリスも参加し、先日ゴールデン・グローブ賞にノミネートされたダニエル・ペンバートンが音楽を担当している。
そんな本作から解禁となったのは、主人公ライオネル(エドワード・ノートン)が捜査に乗り出した事件の鍵を握る女性・ローラを演じるググ・バサ=ローの場面写真。大ヒット映画『美女と野獣』にプリュメット役で出演、『ベル-ある伯爵令嬢の恋-』『リンクル・イン・タイム』(ともに劇場未公開)などに出演してきたググ。
ローラは弁護士であり、活動家として、モーゼス(アレック・ボールドウィン)の大規模な住宅開発計画への抗議運動に奔走する。そんなローラの装いは、50年代のニューヨークの雰囲気を演出するためにも欠かせない重要なピース。

衣装デザインのエイミー・ロスは、「私は、尊敬して止まない写真家であるソール・ライター、ゴードン・パークス、ヴィヴィアン・マイヤーなどの作品を思い出していた」とインスピレーションの元を語り、ローラが着こなすスカートやブラウス、帽子やドレス、そしてブルーのコートまでハンドメイドで手掛けている。

「50年代の若い女性の大学生活を調査した。ローラは普段着でいるような姿より、ロー・スクールからの帰路に相応しい装いかもしれない。しかし、ローラはソーシャル・ワーカーなので、洗練さの兼ね合いが微妙となる。彼女は親しみ易く見える事に注意を払っていた。また、ググはとても美しいので、あえてロマンチックな装いの方向付けをしようとしてもそれは無用となる」とエイミー。ローラという役柄、そしてググという演者を念頭に置いて、衣装に取り掛かったことを明かす。

ブルーのコートに大振りのスカーフを巻いたスマートな装いと、黄色いカーディガンで華やかさは出しつつも、動き易さ、親しみ易さを感じさせる装いは、レスリー・マン演じるフランク(ブルース・ウィリス)の妻・ジュリアの装いとは異なる層の人物であることを示す演出の一つ。

衣装や、小道具までにもこだわりを見せ、熱意を持って映画化したノートン待望のプロジェクトであることが伺えそうだ。
『マザーレス・ブルックリン』は2020年1月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。