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アルモドバル監督自身のキャリアにおける葛藤も含め、自伝的な部分に迫った本作。バンデラスがまさにその分身ともいえる映画監督役を演じ、キャリア最高の演技と称賛を受けている。
解禁となった予告編では、創作意欲も果て「ただ生きてる」と孤独の中に深く潜り込む映画監督のサルバドール(アントニオ・バンデラス)が幼い頃の記憶を辿っていく姿が。
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太陽光の降りそそぐ白い岩肌の洞窟の家での生活、貧しくてもたくましく生きる美しい母(ペネロペ・クルス)の横顔。現実と回想を行き来しながら、過去の“痛み”との再会を経て、もう一度生きる力を呼び覚まそうとする。そして新たに彼の心に訪れたものとは…?
予告にも流れる、イタリアの人気女性シンガーのミーナがドラマティックに歌う「Come sinfonia」は、本編では幼少時代の水彩画のスケッチシーン全体に流れる。アルモドバル監督は「ミーナの存在感は私を感動させてくれる芸術家であり、家族のような存在。そしてこの曲は1960年代の上品さ、何もすることのない楽しい夏の感覚を表現している」と語っている。
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瞳の奥、そして全身から漂う憂いをまとった渋み溢れるバンデラス。その名演から目が離せなくなる、甘美な追憶のような映像となっている。
『ペイン・アンド・グローリー』は6月19日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開。